Ellen White Goal 50Goal

“メガネパフォーマンス”でイングランド中の話題に。エレン・ホワイトが語る女子サッカー人気の高まり

若い選手は皆夢を持っている。

そしてエレン・ホワイトは自らの夢の多くをその手でつかんできた。

W杯に3度出場し、ロンドンオリンピックでイギリス代表として出場したホワイトは、イングランドですべてのタイトルを獲得し、その間に大量のゴールを奪ってきた。

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もっとも、小さな女の子のときには想像していなかったのは、彼女のゴールパフォーマンスが国中の話題を集めたことだ。

2019年に行われたフランスW杯で準決勝に進出するまで6得点を記録したホワイトは、ケルンFWアントニー・モデストの"メガネパフォーマンス"をコピー。すると、このセレブレーションはイングランド中で話題を集めることに。

「たくさんの人が真似するようになったことには驚いたわ」

ホワイトは『Goal』で語る。

「子供たちがゴールを決めた後にポーズを決めるビデオをたくさん見たわ。けど、不思議なことに大人たちもしていたの。子供も大人も皆がやっていた。大きな変化が起きていると実感したわ」

「たくさんの人が試合を見て、関わりを持って、楽しんでくれたことは私たちにとってとても素晴らしいことだわ。うまくいけば、彼らはまた女子サッカーの試合を観戦しに来たり、私たちの試合をもっと見てくれると思う」

Ellen White England Women World Cup PSGetty/Goal

ホワイトは国中のハートをつかんだだけでなく、W杯で6得点を挙げてブロンズブーツを獲得。その活躍もあって、今年から男女別で実施した『Goal 50』にノミネートされた。

これはホワイトが2005年に16歳でデビューした当時からいかに女子サッカーが発展してきたかを示してもいる。

実際、ホワイトはパートタイマーからプロ選手になり、現在はマンチェスター・シティの選手として世界屈指の施設を利用している。

ホワイトが今夏にバーミンガム・シティを去ることを決めた後、他のクラブからもオファーがあった。しかしシティを率いるニック・クーシング監督と話した後に迷いは生まれなかったという。

「彼は私に夢を示してくれた。すべてが1つのプランだったの。もちろん、知っている選手も多いけど、私にとって大事だったのは選手として成長できてタイトルを獲得すること。そして文化、環境、とてつもなく才能に溢れた選手たちに囲まれていることも大事だった」

「ここに来た理由はたくさんあって、もちろん私の家族にとっても大きな決断だった。たくさん考える必要があったけど、同時に簡単な決断だったとも思う」

ホワイトは「W杯前にそれをすべて終わらせたのは良かった。W杯にもリラックスした状態で臨めたと思う」と振り返ったが、確かにそうだった。フランスでの大活躍でイングランド女子代表のW杯最多得点者となり、1つの国際大会において最多得点を記録したイングランド人選手にもなっている。

得点を重ねてきた彼女にとってお気に入りのゴールを選ぶのは難しい。「全部お気に入りよ!」と話す彼女はパフォーマンスやゴールだけでなく、チームに与えた影響も歴史的だ。

「私はチームが成し遂げたこと、国のチームに対する応援を誇りに思う。みんなの応援は私たちの力になった。驚異的な数の人たちが準決勝のアメリカ戦を見た。メディアの報じ方もすごくて、新聞にも大々的に載った。それはすごくて、私たちは本当に誇りに思う。私たちによって女子サッカーは脚光を浴びて、人々も女子サッカーを楽しんでいる」

Ellen White Goal 50 PS

現在、大きな変化をしている最中の女子サッカー。もっとも、ホワイトは幼い頃からこのスポーツの虜となり、とりわけW杯に魅了されてきた。

「私たちはフットボール狂の家族だったの。イングランド代表のユニフォームはほとんど持っていて、父は私と弟をパブに連れていってくれた」

「その雰囲気はいつもすごくて、一緒に行く友達もたくさんいた。父の友達とその子供たちね。あのときは楽しかった。大きなスクリーンがあって、見に行くのはとても楽しかった」

ホワイトはマイケル・オーウェンが1998年フランスW杯のアルゼンチン戦で決めたゴールを今でも覚えている。

「彼はすごかったよね?」と幼少時代の思い出を振り返る。イングランドを応援してきた気持ちはいつだって忘れられない記憶だ。

「観客席の雰囲気やゴールへの期待やチームを後押しする気持ちが大事なの。2002年W杯のとき私は中学校にいて、日本開催で時差があったから朝早くに起きて体育館を開けてみんなで大きなプロジェクターで試合を見ていた。試合の後はベーコンサンドイッチを食べた気がする。多くの人たちがそこに来ていた。大会を観戦した記憶が鮮明に残っているわ」

Ellen White England vs Germany 2019

もっとも、彼女の女子W杯についての記憶はかなり違う。なぜなら女子W杯は男子W杯のような国の盛り上がりを感じなかったからだ。

「2007年女子W杯はたくさん見て、試合を見るのは楽しかったしイングランドには勝ってほしかった」と回顧する。一方で、メディアではそれほど話題にはならず、「あのW杯はテレビにももう少し取り上げられていたと思う。あまり宣伝されなかったのは残念だったわ」と話す。

もちろん、現在は状況が変わっている。準決勝に2大会連続で進出し、その間にEUROの準決勝にも進出し、イングランド女子代表のファン数はどんどん増えている。

ホワイトがそれを好意的に考える一方、今夏も準決勝止まりだったチームはもっとできたと思わずにはいられない。目指すのは頂点だったからだ。

「私たちはW杯を優勝できるとずっと信じてきた。私が試合後のインタビューで泣きじゃくっていたのを見れば、私たちにとって優勝は大きな意味を持っていたことが分かるわ」

Ellen White England Women World Cup PS

準決勝アメリカ戦、2-1と1点を追う展開でホワイトは同点ゴールを決めたかに思われたが、VAR判定によりオフサイド。ほんのわずかだけ身体がラインから出ていると判定され、得点は取り消された。

「それが一流のスポーツ」と、彼女はため息をつく。

「それが頂点に立つためにまさに必要なことよ。ほんの数パーセントの違いで、その日の私たちはそれがなかった。私は両親に『5.5サイズの靴を買ってもらえばよかった! そしたらゴールが認められたのに!』って話したわ」

ゴールデンブーツも獲得できたであろう7得点目は幻となり、最終戦で“メガネパフォーマンス”は見ることができずに終わった。

しかし、ホワイトは現在復帰し、マンチェスター・シティではわずか3試合でもう得点を決めている。今シーズンもあのパフォーマンスをたくさん見ることになるだろう。そして、発案者であるモデストの公認ともなっているようだ。

「彼はインスタグラムやツイッターでメッセージを送ってきたよ。彼は私がパフォーマンスをすることを容認していると思うわ。彼のパフォーマンスではあるけどね!」

もっとも、イングランドのファンに関して言えば、それは彼女のパフォーマンスである。イングランドでメガネパフォーマンスをする人が増えるほど、ホワイトと女子サッカーの価値は上がっていると言えそうだ。

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