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ヴォルフスブルクの世界最高デュオ、パジョールとハーダーは女子サッカーの新たなロールモデルに

ヴォルフスブルクが2014年に女子チャンピオンズリーグを連覇したとき、黄金時代が到来したかに思われた。

ラルフ・ケラーマンのチームは、リスボンでティーレソーを4-3で破り、3冠を達成したドイツ初のチームに。さらに、スタメンのうち30歳以上の選手は1人だけだったのだ。

しかし黄金時代はヴォルフスブルクではなく、リヨンに到来することになった。

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2016年以来、フランスの巨人はチャンピオンズリーグを制覇し続けてきた。そして今年は5連覇を目指している。

これを止めるとしたらヴォルフスブルクしかないのである。2016年と2018年に決勝で戦った両者は、昨季は準々決勝で対戦し、白熱の攻防の末リヨンがベスト4へと駒を進めた。

彼らの秘密兵器とは世界最強ともいえるストライカーコンビ、パーニル・ハーダーとエヴァ・パジョールだ。前者は『Goal 50』で5位、後者は22位に入った。

「エヴァは素晴らしい選手で、過小評価されているとも思う。だから彼女がリストにあるのはとてもいいことで、彼女はそれにふさわしいわ」

パジョールをこのように評価するのは他でもないハーダーだ。

「彼女はとても速いわ。私が遅いってわけではないけど、彼女ほど速くはないわ。彼女には試合を読む目があるし、連携はとても上手くいっている。彼女とプレーするのはとても楽しいわ」

Ewa Pajor Pernille Harder Wolfsburg square

このコンビはヴォルフスブルクに多くをもたらしている。2人の得点は昨季のリーグでクラブ全体の44%を占め、リーグ3連覇に貢献した。さらに、パジョールは19試合で24ゴールを挙げ、得点王に輝いている。

ハーダーの4つ下であるパジョールもデュオのクオリティには手応えを感じている。また、彼女が得ているのはハーダーという偉大な先輩だけではない。

アレクサンドラ・ポップはヴォルフスブルクが2度チャンピオンズリーグを制した際のスタメンであり、2014年決勝には得点を決めている。28歳の彼女もパジョールに大きな影響を与えたという。

「私がもっと若い頃は、アレクサンドラがやることすべてを観察していた。私は彼女をお手本にしていたし、今でもそうだわ。トレーニングでは彼女らを近くで観察する。常に何かを学べるからね。私にはたくさん改善の余地があるから、彼女らと同じチームでプレーできるのは光栄だわ」

パジョールが2人から学べるものとして、飽くなき勝利欲があるだろう。

「私たちは満足していない」

昨季をそう振り返るのはハーダーだ。国内2冠を達成しているが、彼女にとっては到底満足できるものではなかった。

「チャンピオンズリーグではリヨンと対戦することになった。結局、リヨンがチャンピオンズリーグを制して、私たちは敗れた。毎年ヴォルフスブルクに3つのタイトルをもたらしたいわ」

Ewa Pajor Wolfsburg

常勝軍団リヨンを引きずり降ろすのは簡単ではない。今夏のリヨンはニキータ・パリスやジャニス・ケイマンをチームに加え、さらに王者の座を盤石にしようとしている。

しかし、困難に立ち向かうことはパジョールとハーダーが常に子供の頃から行ってきたことだ。

「男の子としかプレーできなかったから、困難があったわ」と、パジョールは話す。

「今は状況がだいぶ変わってきている気がする。けど昔はサッカーをしたい女の子は少なかったの」

すると、彼女の努力は報われる。わずか15歳にしてメディック・コニンのファーストチームに選ばれ、リーグ最年少の選手となった。

当時について「疲労困憊になったわ」と、彼女は笑う。体力的にも難しさがあったが、それ以外の面でも障害があったという。

「ドレッシングルームで過ごすのも簡単ではなかった。私は15歳で、他の選手たちは30歳だった。最初は怖かったわ。私はとても緊張して、恐れ多かった。15歳でファーストチームに選ばれるなんて思ってもいなかったから」

だからこそ、「ポーランドの他の女の子の見本になれたら嬉しいわ」とも語る。「女の子たちに女性もサッカーができることを示したい」と大きな目標を口にした。

一方で、ハーダーはデンマークにおける変化の最前線に立ってきた。EURO2013の準決勝や4年後の決勝進出に貢献してきた。

「EURO2017の後は、多くのことが起こった。人々の女子サッカーに対する見方が変わったわ」と明かす。

ハーダー自身、「私は10歳のときには、プロサッカー選手になって世界最高の選手になると学校の宿題で書いたわ」とも話すが、今の少女たちは次のパジョールやハーダーになりたいと思うことができる。2人が子供の頃にはなかったロールモデルだ。

Pernille Harder Denmark women

パジョールが大きな憧れを持っているのはクリスティアーノ・ロナウドだ。それはテレビで女子サッカーが放送されていなかったことも関係する。ゴールセレブレーションまでも「ときどき無性にマネしたくなる」と話すほどの“ファン”だ。

「彼を最初にテレビで見たとき、ただただすごいと思った。彼は世界最高の選手で、私はいつも彼の試合を見て学ぼうとしてきたの」

もちろん、ハーダーはパジョールほどの熱烈なファンではない。しかし、「例えば、ロナウドがボックスに入っていく動きとかは見るわ。最高の選手から学ぶことは多いから」と語る。

「プレミアリーグもよく見ていて、ラヒーム・スターリングやサディオ・マネのプレーを見るのが好き。ああいったタイプの選手が好きなの」

多くの記録を破り、夢を成し遂げ、タイトルを獲得してきた彼女たちだが、ロナウドやマネが持っていて、パジョールとハーダーがまだ持っていないものがある。それがチャンピオンズリーグのタイトルだ。

「チャンピオンズリーグのタイトルは欲しくてたまらない」と、ハーダーは話す。

「高い目標だけど、勝つポテンシャルは持っていると思う。」

パジョールも同意する。

「私にとってチームのタイトルが一番大事だといつも言ってきた。それを個人の目標と同時に達成できれば、最高だわ」

タイトルを獲得するためには、当然リヨンを超える必要がある。高い壁であるが、彼女たち世界最高のデュオにさらなる磨きがかかれば、決して不可能な夢ではないだろう。

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