トッテナムに所属する韓国代表FWソン・フンミンが、イギリス国内で他チームのサポーターから人種差別的な攻撃をされたと複数のイギリスメディアが報じている。
報道によると、車に乗りながら動画を撮影していたウェスト・ハムサポーターとされる男性が、ロンドン市内で車を路肩に停めていたソンを発見。同選手に対して「映画『猿の惑星』のDVDを持っているんだろ? (違法)コピーしているやつだよ」と声をかけた。
ソンはその言葉を受け、苦笑いをしながら窓を閉めて、この場は事なきを得たようだ。しかし、この一連の動画がSNSで拡散されており、騒動に発展しつつある。なお、ソンは今年3月のFAカップ、ミルウォール戦でも「DVD」のチャントが浴びせられたことがあった。
以前からヨーロッパでは“アジア人は違法コピーのDVDを大量生産している”という偏見があり、チャントでは「DVD」というワードが東洋人への差別的な意味合いを含むようになっていた。
この動画を受けてトッテナムは「このような行為は受け入れられないもので、個人が特定され必要な措置が取られることを願っている」との声明を発表。
また、動画を撮影した男性が応援しているとされるウェスト・ハム側も「この動画について、我々はいかなる状況でも容認しません。このような行動を目撃したら、すぐさまお教えください」と述べ、人種差別行為を発見次第、クラブ公式のメールアドレスに連絡するよう呼びかけている。
先日、韓国vsコロンビアの試合では、コロンビア代表のエドウィン・カルドナがアジア人に対する人種差別行為とされる、目を吊り上げる行為を韓国代表選手に向けて行っていたことでも注目を集めた。
有色人種に対する差別的な行為、チャントは以前から問題視されていたが、近年は動画撮影、配信や拡散が容易になったことから、いろんな形でクローズアップされるようになったようだ。