Takefusa KuboGetty Images

久保建英が“幻の同点弾”決めるなど終始奮闘も…ソシエダ、ラ・リーガ優勝目前のレアル・マドリーに敗れてEL出場に黄信号

26日のラ・リーガ第33節、レアレ・アレーナを舞台としたレアル・ソシエダ対レアル・マドリーは1-0でマドリーの勝利に終わった。ソシエダMF久保建英は先発フル出場を果たし、スコアに反映されなかった幻のゴールを決めるなど奮闘を見せている。

ヨーロッパリーグ(EL)出場圏6位の座を死守したいソシエダと、前節のバルセロナとのクラシコを3-2で制して、残り6節で勝ち点7を獲得すれば優勝を決められるマドリー。ソシエダのイマノル監督は久保を先発で起用し、いつも通り4-3-3の右ウィングに据えた。対してマドリーのアンチェロッティ監督は、チャンピオンズリーグ準決勝バイエルン・ミュンヘン戦を見据えてベリンガムやヴィニシウスなど多数の主力を温存している。

前半はソシエダが主導権を握り続ける展開。マドリーは堅守速攻狙いというよりも、ヴィニシウスやロドリゴ(コンディションの問題で招集外)不在で深みが取れず、単純にホームチームに押されていた。

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ボールを保持するソシエダは幾度もシュートチャンスを迎える。15分にはバレネチェアのスルーパスからペナルティーエリア内右に入り込んだ久保がシュートを放つも、これはGKケパがセーブ。また28分にトゥリエンテスが打ったミドルも再びマドリーGKに弾かれた。

そして29分、ついにスコアが動いた。決めたのは……理不尽にもマドリー。彼らは先のマンチェスター・シティ戦やクラシコのように、前半唯一と言えるチャンスに圧倒的なクオリティー、決定力を発揮した。

チュアメニの高精度のロングボールから右サイドを抜け出したカルバハルが、皆の意表を突くワンタッチのグラウンダーのクロス。するとファーにフリーで走り込んだ19歳ギュレルが左足でネットを揺らし、マドリー加入後2点目を決めている。

ビハインドを負ったソシエダは、32分に“一瞬だけ”スコアをタイに戻す。バレネチェアが前線でチュアメニのボールを奪い、オヤルサバルがシュート。これがGKケパに弾かれると、ペナルティーアーク付近でこぼれ球を拾った久保が、左足を囮にした巧みなフェイントでミリトンをかわして右足でネットを揺らした。しかしながらVAR介入後にバレネチェアのファウルを取られ、この同点ゴールは幻となっている。

後半もソシエダがポゼッションで勝る状況は変わらなかったが、明確なチャンスをつくるまでには至らない。対するマドリーは、モドリッチを中心により丁寧にボールを繋いで追加点を狙っていった。イマノル監督は67分に1枚目の交代カードを切り、トゥリエンテスを下げてザハリャンを投入。一方のアンチェロッティ監督は68分、セバージョスとギュレルをバルベルデとヴィニシウスに代えている。

マドリーの主力投入後もソシエダは執念の攻撃を見せ続ける。が、ミケル・メリーノがDFラインを突破して決めたゴールがオフサイドとなるなど、同点は遠い。イマノル監督は75分にバレネチェアとオドリオソラをエルストンドとベッカーと交代。80分には速攻からオヤルサバルがループシュートでゴールを狙ったが、リュディアーが頭でわずかに触れたボールはわずかに枠の左に外れている。

ソシエダは終盤、久保が再三にわたって右サイドをドリブルで崩しチャンスメイクするが、そのクロスを生かし切れず。結局、日本代表MFが終始奮闘したもののマドリーの守備を破れず、1点ビハインドのまま試合終了のホイッスルを迎えている。

首位マドリーは2位バルセロナに暫定で勝ち点14差をつけた。あと勝ち点4を獲得すれば無条件で2年ぶりの優勝を達成できる。一方、3試合勝利のない6位ソシエダは勝ち点51のままで、7位ソシエダに追いつかれる可能性をつくってしまった。ベティスとの直接対決のほかバルセロナやアトレティコとの試合も残っており、今後もEL出場を目指した熾烈な争いが続くことになる。

■試合結果

レアル・ソシエダ 0-1 レアル・マドリー

■得点者

マドリー:ギュレル(29分)

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