アレハンドロ・ガルナチョは、もはやマンチェスター・ユナイテッドの「将来の希望」ではない。現時点では「チーム最高の選手」と推すファンも多いだろう。過去4カ月以内にプレミアリーグで5ゴール5アシスト、直接10ゴールに絡んでいるが、これは主将ブルーノ・フェルナンデスと並ぶ数字である。
しかし、彼は数字だけではない。ピッチ上で見せる迫真のプレーに、オールド・トラッフォードのファンは総立ちだ。ボールを持つたびに大歓声が上がり、「ビバ・ガルナチョ、ウイングを駆け抜けろ、ユナイテッドの歌を受け」のチャントが湧き上がる。サポーターたちの間では、一種の「救世主」のような立ち位置にまで到達した。
2022年のFAユースカップで栄光をもたらして以来、ユナイテッドファンとガルナチョの間には特別な絆がある。トップチーム昇格によってその絆は強固なものとなり、並外れた才能とメンタリティによって絶大な信頼を得ているのだ。
もはや、ガルナチョは俗に言う「マンチェスター・Uに相応しい選手」であるだろう。だが、問題は「今のマンチェスター・Uはガルナチョに相応しいクラブなのか」ということだ。
文=リチャード・マーティン
以下に続く