8年前の5月13日、2011-12シーズンの最終節でセルヒオ・アグエロがアディショナルタイムに劇的な決勝弾を叩き込む。スタジアムに歓喜が訪れ、トロフィーがマンチェスターの赤い方から水色へと移った瞬間でもあった。
クラブにとっては初となるプレミアリーグのタイトル。多くの選手が成功の喜びに浸っていた。当時のDFマイカ・リチャーズもその一人だ。
![Micah Richards Manchester City Premier League](https://assets.goal.com/images/v3/blt53539cf6e04c0a26/f2e502dd531fb0afadba0efd244bc33f379c92b8.jpg?format=pjpg&auto=webp&width=3840&quality=60)
「私は5日連続で外に出歩いていた。私は大酒飲みではないけど、その時は一晩に2時間も寝られてなかったね。なんでもかんでも飲んでいたよ。それくらい信じられないことを達成したんだからね」
マンチェスター・シティはプレミアリーグになって以降、通算4度優勝を果たしている。2013-14シーズンにはリヴァプールをかわして飾った逆転優勝や、昨季多くの記録を更新したジョゼップ・グアルディオラによるチームも印象的だ。だが、2012年のまるでドラマのような成功は、多くのファンにとって最も特別な記憶だろう。
■最終節QPR戦
![Joey Barton QPR Manchester City Premier League 2011-12](https://assets.goal.com/images/v3/bltb26c00b48e331bf0/4d05ba5d8772c2b2f6a7b287bb440aa1cf8e4684.png?format=pjpg&auto=webp&width=3840&quality=60)
2011-12シーズン、残り6試合となり、シティと首位マンチェスター・ユナイテッドの勝ち点差は「8」にまで広がっていた。だが、終盤のマンチェスター・ダービーまでに3ポイントまでに縮め、直接対決ではヴァンサン・コンパニのゴールで勝利。ついに首位に立ったが、最終節で彼らを待ち構えたのは残留を目指すQPR(クイーンズ・パーク・レンジャーズ)だった。
リチャーズはこの試合ではベンチにいた。シーズンの3分の2は先発していたが、終盤にかけてはパブロ・サバレタが好調をキープし、QPR戦でもサバレタがスタメンに入った。
実際、マンチーニ監督の起用は当たる。前半にサバレタが今季初の得点で、シティに先制点をもたらしたのだった。だが、ジョレオン・レスコットのミスから同点ゴールを許すと、さらに逆転ゴールも奪われ、1-2のまま終盤へと進む。
ベンチに座っていたリチャーズは「あの試合では20回くらいコーナーキックがあったけど、ひとつもチャンスにならなかった。だから、誰もがもう負けだと思っていた」と回顧し、「また典型的な古いシティになってしまうのか…」という思いもよぎった。
![Sergio Aguero Manchester City QPR 2014](https://assets.goal.com/images/v3/blt55f29b158b80071e/ebc1271d19e8d870cabdf28c0b6caa3ee5eb5da4.jpg?format=pjpg&auto=webp&width=3840&quality=60)
だが、途中出場のエディン・ジェコがコーナーキックから同点ゴールを挙げると、試合終了間際の94分にアグエロがあの有名な決勝ゴールをニアに突き刺したのだった。
TVコメンテーターであるマーティン・タイラーが叫ぶ。「誓って言います。このような瞬間は今まで見たことがありません」。シティの歴史上にとっても最も重要な瞬間だった。
■特別な瞬間
![Manchester City 2012 Premier League](https://assets.goal.com/images/v3/blt90321542dc4ff3dc/a69f91adcf592a3abce11622f3dc5ea06f97761a.png?format=pjpg&auto=webp&width=3840&quality=60)
2008年から、中東の資本が流れ込み、大型補強でアグエロやダビド・シルバ、ヤヤ・トゥーレといったスター選手をかき集め、ついに手にした栄冠。だが、クラブの下部組織であるリチャーズにとってはより特別な意味を持っていたようだ。
「彼らにリスペクトを欠くわけではないけど、ヤヤやシルバはキャリアで常に何かを勝ち取ってきた。でも14歳でユースチームに入った私からしてみれば、プレミアリーグ優勝なんてね…。言葉では言い表わせないし、全く特別なものだった。仲間と一緒に外へ出て、プレミアリーグの優勝メダルをみんなに見せるために持っていたよ」
パーティーは華やかだった。シティファンであるオアシスのリアム・ギャラガーやボクシングの元チャンピオンであるリッキー・ハットンといったゲストを招き、朝4時まで宴は続いた。そして翌日には、バスに乗って優勝セレモニーを行うことになる。
だが、この優勝の10か月前にすでに種は蒔かれていた。リチャーズによると、ロサンゼルスでのプレシーズンツアーが団結力を高め、初のタイトル獲得へ向けていい準備になったという。
「すべてはロサンゼルスから始まった。以来、僕らのグループは密接に結びついた。通常プレシーズンはベストな場所ではないし、練習後は部屋に戻って、リラックスしながら映画を見たり、何かしたいと思うものだ。でもロサンゼルスにいたからこそ、グループとしての距離が縮まった。そのおかげでプレミアリーグを制覇することができたんだ」
さらに、リチャーズは「ピッチ上だけでなく、プレシーズンで人としても互いのことをより深く知ることができたから、より一層信頼し合えるようになった」と成功の理由を説明する。
8年前の今日、伝説が生まれ、歴史が変わった。だが、それ以前からシティの成功は約束されていたのかもしれない。
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