カタール・ワールドカップ(W杯)で解説者を務める元イタリア代表のアレッサンドロ・デル・ピエロ氏がカタールのadidasブランドメディアセンターにて『GOAL』のインタビューに応じ、日本代表について語ってくれた。
■10歳から始まった日本との縁
(C)Getty images1993年から2012年にかけてユヴェントスでエースとして活躍し、イタリア代表では2006年にドイツ大会でW杯制覇に大きく貢献したレジェンドのデル・ピエロ氏。親日家であることも知られているが、その関係は学生時代から始まったことを明かした。
「実は私は日本とすごく関係が深いんです。イタリア代表としてW杯でも(2002年の日韓大会で)あなたたちの国へ行きました。10歳の時、地理の期末試験で小論文を書くことになり、日本を選びました。だから、4つの大きな島も全部知っています(笑)」
また、現在も日本人との関わりは深いと言う。日本のファンからの愛情も感じているようだ。
「それに、私の事務所のアシスタントの一人が日本人なんです。私は6年間、日本の代理店からマネジメントを受けていました。だから、私が日本を好きな理由はたくさんあるのです。私のファンがたくさんいること、日本のみなさんが素晴らしい人たちであること。日本へ行くのがいつも楽しくて仕方がない理由です」
■「本当にすごいことをやってのけた」
(C)Getty imagesそんなデル・ピエロ氏はカタールW杯での日本代表をどう見るのか。グループEから決勝トーナメント進出を目指す日本は、初戦でドイツ代表を2-1で撃破する大金星を挙げており、そのことについて驚きを示している。
「ドイツ戦では素晴らしいプレーをしましたね。私も含めて誰もが『日本はあの試合には勝てないだろう』と考えていたのに。『もしかしたら引き分けかもしれないが、おそらくドイツが勝つだろう』と。でも、あなたたちは本当にすごいことをやってのけた」
一方で、第2節ではコスタリカ代表に0-1で敗北。デル・ピエロ氏は「何が起きているか分からない」とこぼし、サッカーでは起こり得ることだと強調した。
「昨日(27日のコスタリカ戦で)、あなたたちには素晴らしいチャンスがあったのに、残念ながら逃してしまった。信じられないようなとても大きなチャンスだった。でも、私たちがよく言うように、『サッカーはサッカー』なんだ」
とはいえ、日本は当初に必勝が課せられていたコスタリカ戦を落としてもまだ決勝T進出の可能性を残しており、すべては第3節スペイン代表戦次第。厳しい戦いになることが予想されるが、デル・ピエロ氏はエールを送ってくれた。
「今回のW杯は、あなたたちにとって、まさにそのすべてを証明するものとなったのではないでしょうか。なぜなら、不可能を可能にし、『マッチポイント』を作る機会を得たからです。でも、まだ次の試合があります。その試合が楽しみです。 どうなるのかすごく気になります。まだまだチャンスもあるし、まだW杯に残っています。世界中が日本サッカー、日本代表の話題で持ちきりです。だからこそ、頑張って! グッド・ラック! 」