AFCチャンピオンズリーグ(ACL)では27日、グループI第5節の蔚山現代(韓国)vs川崎フロンターレが行われた。
ここまで2勝2分けの勝ち点8で首位に立つ川崎Fは第5節にて、開幕節でも対戦して1-1で引き分けた蔚山と対戦。グループ内では3位蔚山と2位ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)が勝ち点7で並んでおり、川崎Fは勝利すれば他会場次第でグループステージ突破が決まる状態でこの一戦に臨んだ。
優位を手にしたい川崎Fはレアンドロ・ダミアンや家長昭博、脇坂泰斗らを先発起用して積極的に攻め込んでいく。7分には蔚山CB間のパスミスを拾ったL・ダミアンがボックス手前中央からフリーの状態で右脚のシュートを浴びせたが枠を外れた。
しかし14分、ボックス手前中央でパスを受けたレオナルドの落としに反応したヴァレリ・カザイシュヴィリがゴール目前まで侵攻してシュート。GKチョン・ソンリョンが弾いたところ、こぼれ球に走り込んでいたレオナルドが押し込んだ。レオナルドは開幕節に続いての川崎F戦での得点となっている。
20分にも川崎Fにピンチ。パスミスから蔚山のカウンターを許すと前線でボールを受けたレオナルドが溜めを作ってスルーパスを送る。ボックス右に走り込んだオム・ウォンサンが右足でGKチョン・ソンリョンとの一対一を制して2点差に広がった。
失点こそ喫しているものの押し込み続けている川崎Fの攻撃は40分に実る。蔚山陣内中央付近まで上がっていた谷口がボックス左に蹴り込むとマルシーニョが頭で落とす。最後はL・ダミアンが右足で合わせて1点を返した。
折り返して迎えた後半も川崎Fは早々に手痛い失点を喫する。47分、レオナルドのパスからボックス左に抜け出したカザイシュヴィリが鋭い切り返しで谷口を翻弄。GKチョン・ソンリョンの股下を抜くシュートでチームの3点目を決めている。
状況を一変させたい川崎Fは58分に3枚替え。脇坂、佐々木旭、遠野大弥に代えて小林悠、ジョアン・シミッチ、山村和也と攻撃的なカードを切った。蔚山も選手を入れ替えていく中で71分には天野純が投入される。
後半ATにはL・ダミアンのボレーシュートで再び1点差とした川崎Fだったが、反撃はここまで。リードを許したまま試合が終了した。
この結果、勝ち点を「10」に伸ばした蔚山が、勝ち点が「8」のままの川崎Fをかわして暫定首位に浮上。川崎Fが首位でグループステージ突破を確定させるためには、30日の最終節で広州FC(中国)に勝利したうえで他会場の結果次第となる。仮に今節ジョホールが広州に勝利すれば勝ち点10で蔚山と並ぶため、最終節のジョホールvs蔚山が引き分けに終わることでのみ川崎Fの首位浮上の可能性が出てくる状況だ。
■試合結果
蔚山現代 3-2 川崎フロンターレ
■得点者
蔚山:レオナルド(14分)、オム・ウォンサン(20分)、ヴァレリ・カザイシュヴィリ(47分)
川崎F:レアンドロ・ダミアン(40分、90+2分)