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23日のラ・リーガ第14節、バルセロナは敵地バライドス戦でのセルタ戦を2-2のドローで終えた。
バルセロナにとってこのセルタ戦は、極めて危険な試合の一つだった。前節レアル・ソシエダ戦の直前に負傷したヤマルはまだ復帰していないが、同選手が先発しなかったオサスナ、ソシエダ戦でチームは黒星を喫している。またバライドスでのここ10戦の成績は3勝3分け4敗と、レアル・マドリーのサンティアゴ・ベルナベウ(過去10戦で5勝)やアトレティコのカルデロン&メトロポリターノ(6勝)よりも相性が悪いのだ。
フリック監督は難関となる一戦でGKイニャキ・ペーニャ、DFクンデ、クバルシ、イニゴ・マルティネス、ジェラール、MFカサド、ペドリ、ガビ(復帰後初先発)、FWハフィーニャ、レヴァンドフスキ、ダニ・オルモを先発させ、4-3-3のシステムを採用している。
前半、ヒラルデス監督率いるセルタは信条とする攻撃的フットボールを貫き、バルセロナのハイラインの裏を狙いながら積極的にゴールを狙う。対するバルセロナはヤマル不在もあって完全に攻撃が機能していたわけではなかったが、それでも8分にワンプレーからスコアを動かした。
クンデのロングフィードからハフィーニャがセルタのDFラインを突破。ペナルティーエリア内右に侵入すると、元バルセロナDFミンゲサを切り返しでかわしてから左足のシュートを突き刺した(今季ラ・リーガ8得点目)。
先制したバルセロナは、その後もセルタに幾度かハイラインを破られるが、バンバの決定力不足やペーニャの好守によって無失点を維持。その一方で40分にはハフィーニャのスルーパスに抜け出したレヴァンドフスキがループシュートでネットを揺らすが、これはオフサイドとなった。前半はバルセロナの1点リードで終了。なお終了の直前には、イアゴ・アスパスが自身を強烈なタックルで倒したジェラールに2枚目のイエローカードを提示するよう要求するも、受け入れられず反対にイエローカードを提示された。フリック監督はハーフタイム、今後の退場を憂慮してかジェラールをフォルトに代えている。
迎えた後半、バルセロナはボールを保持して攻め入るセルタを相手に、カウンターから追加点を決めた。61分、中盤でボールを奪取したハフィーニャのスルーパスをレヴァンドフスキが受けると、ミンゲサとの交錯などでボールが自分の方にこぼれる幸運もありながら、狙い澄ました右足のシュートでGKグアイタを破っている。レヴァンドフスキはラ・リーガ14試合15得点(公式戦18試合20得点)で、得点ランク首位を快走中だ(2位はヴィニシウスの8得点)。
リードを広げたフリック監督は75分、ペドリ&ガビを下げてフェルミン&デ・ヨングを投入。だが81分にイライクス・モリバをつかんだカサドが2枚目のイエローカードを提示されて数的不利に陥ると、ここからセルタが一気に爆発した。ヒラルデス監督のチームはまず83分、ペナルティーエリア内でクンデのボールを背後から奪ったアルフォンが1点差に詰め寄るゴールを記録。さらに2分後にはエリア内に入り込んだウーゴ・アルバレスが、スライディングを仕掛けるフォントをかわしてからシュートを決め切り、同点に追いついた。
自チームの同点劇を受けて、圧倒的な雰囲気を生み出すバライドス。フリック監督はパウ・ビクトル、パブロ・トーレを投入して勝ち越しゴールを目指したが、しかし観客の応援を背に受けるセルタの攻勢に苦しみながら、試合終了のホイッスルを聞くことになった。
0-1で敗れたソシエダ戦に続いて勝利を逃してしまった首位バルセロナ。同日にアラベスを下した2位アトレティコに勝ち点差を5に縮められただけでなく、翌日にレガネス戦を控え、なおかつバレンシア戦未消化の3位レアル・マドリーとの差を7までしか広げられず。つまりマドリーはレガネス戦とバレンシア戦の両試合に勝てば、バルセロナとの勝ち点差を1まで縮めること可能だ。