バルセロナは26日にラ・リーガ最終節、敵地サンチェス・ピスフアンでのセビージャ戦に臨む。今季限りで解任されることが決定したチャビ・エルナンデス監督は、その試合の前日会見で現在の心境を語っている。
バルセロナは24日にチャビ監督の解任を発表。ジョアン・ラポルタ会長は1カ月前、今季限りで退任する意向だったチャビ監督を慰留して思いとどまらせたが、同指揮官がその後クラブの財政難によって補強や成果を挙げることの難しさを説き、その発言に激怒して解任に踏み切ったとされる。
解任発表の翌日に会見に出席したチャビ監督は、「想像していなかった」とその心境を告白しつつ、誇らしい気持ちとともにクラブを後にすることも強調した。
「私は大丈夫だ。難しい日々が続いたね。しかし私は落ち着いているし、誇らしさを感じている。自分は全力を尽くした。そして、いつだってこのクラブの男として振る舞いたいんだ」
「いつかバルサに戻る可能性があるか? なぜダメなんだい? そうなったらいいね。私は楽しみ、苦しんだんだ。それは感情のジェットコースターだった」
「私が扉を閉めることはない。いつか戻ってこられるならば素晴らしい。こんな別れは想像していなかった。だが起こり得ることではあったんだ。これはクラブの決断なんだよ」
「昨日、会長から(解任の理由を)説明された。クラブには方向転換が、監督交代が必要だということだった。その決断を受け入れて尊重するだけだ。私はこのクラブの男であり、バルサに必要とされるときのために常に準備をしておく。私たちは握手をして、抱擁を交わし、互いの幸運を願ったのさ」
チャビ監督およびそのコーチングスタッフは、1年契約を残した状況での解任によって、バルセロナから2000万ユーロを支払われる権利を得たとされる。この件について同指揮官は「問題は何もない。私が前に言っていた通りだ。君たちは記者なわけだし、繰り返し言う必要もないだろう」と返答している。
1カ月前にラポルタ会長からの慰留を受けて、来季もチームを率い続けることを決断したチャビ監督は、その際の会見で次のように語っていた。
「私が来季監督を続けていなかった場合、1ユーロだって受け取る考えはなかった。会長はそのことを知っている。私が契約した金は、次の監督のために使ってもらうつもりだったんだ」
スタッフへの補償金はあるかもしれないが、しかしチャビ監督本人は最後までバルサ愛と誇りを貫くようだ。