現地時間11日、クラブ・ワールドカップ(CWC)2020決勝がカタールで行われ、欧州王者バイエルン(ドイツ)が北中米カリブ海王者のティグレス(メキシコ)と対戦した。
地力で上回るバイエルンに対し、ティグレスがどう挑むかが焦点となるこの一戦。プライベートの理由で帰国したボアテング、陽性反応が出てしまったミュラーを欠くバイエルンはアラバをボランチで起用し、トップ下にはニャブリと、普段とは異なるメンバー構成で臨んだ。
北中米カリブ王者として史上初の決勝進出に続いて優勝という偉業を成し遂げようとしているティグレスは、開始早々にジニャクのヘディングでCKを獲得するなど積極的な入り方を見せる。
出鼻を挫かれる格好となったバイエルンだが、ボールポゼッションで上回り徐々にペースを握っていく。迎えた20分、ペナルティーエリア手前右でボールを受けたキミッヒが、クロスを上げる素振りから右足を一閃。強烈なシュートがゴール左へと突き刺さり、バイエルンが先制したかに思われたが、ゴール前に走り込んでいたレヴァンドフスキがオフサイドポジションに。ボールには触れていないが、VARの結果、プレーに関与したとのジャッジでゴールは取り消された。
24分にはコマンが左サイドからカットインしてシュートを放ち、GKグスマンはたまらずパンチングで切り抜ける。34分には、ニャブリからのパスをエリア内左で受けたサネが左足でシュートを放つと、左のクロスバーを叩いて外れた。
やや単発ながらも決定機を作り出したバイエルンだが、前半はゴールを奪えず。ティグレスも何度かカウンターからチャンスを迎えたが、決定機を作り出すまでは至らなかった。
互いに無得点のまま迎えた後半、前半同様にバイエルンがペースを握る中、59分にようやく均衡が破れる。右サイドでボールを受けたキミッヒのクロスを、ゴール前のレヴァンドフスキが頭で合わせる。これは飛び出したGKグスマンがはじいたものの、こぼれ球をパヴァールがボレーで押し込みバイエルンが先制。再びVARのチェックが入ったものの、今度はオフサイドがなくゴールが認められた。
絶対に与えたくなかった先制点を与えてしまったティグレスだが、カウンター以外に攻め手がなく、バイエルンがボールを保持して試合をコントロール。64分にニャブリを下げてトリッソを投入しバランスを取ると、74分にはレヴァンドフスキ、サネ、コマンの3人を下げてチュポ=モティング、ドウグラス・コスタ、ムシアラを投入。前線の運動量を落とさず、さらなる追加点を狙う。
85分にはエリア内右でボールを受けたチュポ=モティングが決定的なシュートを放つが、GKグスマンが意地のセーブでしのぐ。90分にもエリア内左でチュポ=モティングがラストパスを受けるが、シュートは枠の外。追加点を決めきれないバイエルンだが、ティグレスに反撃の隙を与えず。アディショナルタイムの4分間でもティグレスにチャンスを作らせなかったバイエルンが、2度目のクラブ・ワールドカップ制覇を成し遂げ6冠に輝いた。
■試合結果
バイエルン 1-0 ティグレス
■得点者
バイエルン:パヴァール(59分)
ティグレス:なし
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