有力メディア『The Athletic』の記者陣が、組み合わせが決まったクラブ・ワールドカップについて持論を展開した。
2025年6月15日から、約1カ月に渡ってアメリカで開催される新生クラブW杯。参加クラブは32クラブまで増加、8つのグループに4クラブずつ分かれ上位2チームが決勝トーナメントに進出し、世界一の称号を懸けて激突する。そして大会まで約半年となった中、5日にグループステージの組み合わせ抽選会が開催。日本勢から唯一参加する浦和レッズはインテル(インテル)らと、マンチェスター・シティ(イングランド)はユヴェントス(イタリア)らとの対戦が決まった。
そんな中、『The Athletic』のフェリペ・カルデナス記者が持論を展開。現在サッカー界では過密日程による選手・スタッフへの過負荷が深刻化しており、「FIFpro」などが『FIFA』を相手取って法的措置を講じるなど物議を醸す中、「クラブW杯の刷新は必要なのか?」との問に対して以下のように語っている。
「国際的なクラブトーナメントを超大型化するのは、実にアメリカ的。“大きければ大きいほど良い”というのがFIFAの新しいスローガンのようだ。そして、今回の拡大方式にアメリカは理想的だろう。正直に言えば、私はこのコンセプトは好きだ。だが、南米と欧州のクラブチャンピオンが対戦する、昔のインターコンチネンタルカップやトヨタカップも大好きだった。あれは排他的すぎなのか? おそらくそうだ。だが、1993年に東京で行われたサンパウロ対ミランの試合は、決して色褪せることはない」
また、ジェームズ・ホーンキャッスル記者は「冬開催ほどリーグの邪魔はしないが、大陸間の財政格差や選手たちがかつてないほどの過密日程に直面しているこの時期に、ジャンニ・インファンティーノ会長が虚栄心を無理やり押し付けたやり方を考えると、熱狂はしにくいね」とコメント。そしてジェフ・ルーター記者も「選手、コーチ、スタッフ、そしてジャーナリストも休みを切望している。良いものが多すぎると、市場は飽和状態になり、必然的にコンテンツの価値は下がってしまう。我々はもうその段階を遥かに超えてしまったように思う」と否定的な見解を述べている。