Thierry Henry Jude BellinghamGetty/GOAL

年間50試合以上戦う過密日程にアンリ「解説者としては素晴らしい。でも元選手・指導者として…」

現役時代にアーセナルやフランス代表として活躍したティエリ・アンリ氏は、現代サッカーの過密日程を批判している。

近年大きな問題となっている過密日程。これまで複数の有識者が試合数の多さを訴えてきたが、2025年6月からは32チームが参加する新生クラブ・ワールドカップもスタートすることに。これに対しFIFPROやヨーロピアンリーグ機構は抗議の声明を発表していたが、FIFA(国際サッカー連盟)はフットボール・カレンダー変更の正当性を主張。そしてFIFPROやヨーロピアンリーグ機構は、法的措置に動くことを示唆していた。

ケヴィン・デ・ブライネも「僕らは懸念を表明することはできるけど、解決策は見つかっていない。どうやら、金は選手よりも雄弁のようだね」とUEFAやFIFAを痛烈に批判するなど注目を集める中、アンリ氏が『The Athletic』で今回の問題について言及。『CBS Sports』で解説員を務めつつ、先日にはパリ・オリンピックで母国代表を率いるなど、指導者としても活躍するレジェンドが語っている。

以下に続く

「我々CBSにとって、より多くの試合で解説できるのは素晴らしいことだと思う。だが指導者の立場からすると、試合が多すぎる。本当に多すぎるんだ。どう対処していいのかわからない。解説者としてはすごく良いことだろう。だが指導者として、元選手として、試合が多すぎるんだ」

そして、レアル・マドリーやイングランド代表で昨季49試合に出場した後、現在は負傷で離脱中のジュード・ベリンガムを例に出し、以下のように続けた。

「ベリンガムはケガを抱えている。1シーズンプレーした後、代表チームでEUROに出場するのは大変なんだ。次から次に試合があり、そして今シーズン終了後にはFIFAのトーナメント(クラブ・ワールドカップ)がある」

「確かに、ミラン対リヴァプールやマンチェスター・シティvsインテルは見ていたい。だが同じくらい、ピッチで最高の選手たちが活躍している姿を見たいんだ。それができるのもチームの成果の1つだし、我々にとって素晴らしいことだが……とにかく試合が多すぎるよね」

なおFIFPRO(国際プロサッカー選手会)が1500選手を対象にした調査によると、昨シーズンは6人に1人が「トップレベルのコーチが設定する上限」の55試合以上に出場していたと伝えられている。

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