現地時間7日、国際親善試合が行われ、EURO2024開催国のドイツ代表はギリシャ代表と対戦した。
自国開催のEURO2024開幕を1週間後に控え、最後の調整試合に臨んだドイツ。レアル・マドリーとドルトムント所属の選手も合流し、クロースとリュディガーが先発に復帰を果たした以外は0-0で引き分けたウクライナ代表戦のメンバーを踏襲した。
ナーゲルスマン監督にとってのベストメンバーとも呼べる布陣で臨んだドイツだが、立ち上がりからギリシャのアグレッシブな守備と鋭いカウンターに大苦戦。7分、サイドチェンジを奪われ、エリア内までボールを運んだマソラスの折り返しをゴール前のツォリスが合わせる。完全な決定機だったが、至近距離からのシュートはGKノイアーが足でブロックし、さらに押し込まれたシュートも倒れながらワンハンドで防いでみせた。
ギリシャはボールを奪った場面でリュディガーと交錯したヨアニディスが負傷交代を強いられ、パブリディスを投入。ボール保持では上回るドイツだが、クロース、アンドリッヒが低い位置でボールを受けるものの、そこから縦になかなかボールが入らない。
ドイツのシュートチャンスは22分、クロースからの鋭いクサビのパスをペナルティーエリア手前で受けたムシアラが右足を振り抜くも、グラウンダーのシュートはGKヴラホディモスが正面で抑えた。
試合が動いたのは33分、高い位置でムシアラからボールを奪ってショートカウンター。ペナルティーエリア手前からのツォリスのシュートはGKノイアーの守備範囲だったが、まさかのファンブル。こぼれ球を詰めていたマソラスが難なく押し込み、思わぬ形でギリシャが先制する。
先制を許したドイツは37分、クロースが直接狙ったFKは枠を外れ、40分にはクロースの右サイドからのFKをゴール前のターが頭で合わせるも、ゴール右へとわずかに外れた。
43分、ギュンドアンからのパスをエリア内で受けたムシアラを経由してハヴァーツがゴール右へと流し込む。しかし、これはオフサイドによりノーゴールとなり、ギリシャが1点をリードして試合を折り返した。
後半、1点を追うドイツはヴィルツとミッテルシュタットを下げてサネとラウムを投入。すると迎えた56分、アンドリッヒからのクサビのパスをエリア内右のギュンドアンが受け、さらに奥のサネへ。サネが折り返したボールをゴールを背にして受けたハヴァーツが振り向き様に左足を振り抜くと、ゴール右へと決まってドイツが同点に追いつく。
追いつかれたギリシャは64分、カウンターからエリア内左を突破したツォリスが決定機を迎えるも、至近距離からのシュートはGKノイアーがコースを消してブロックした。
69分、ドイツはギュンドアン、キミッヒ、アンドリッヒ、リュディガーを下げてフュルクルク、ヘンリヒス、グロス、シュロッターベックを投入。83分にはCKのこぼれ球を拾ったヘンリヒスが左足を振り抜くと、強烈なシュートがクロスバーを直撃した。
このまま1-1で終わるかと思われた89分、ハヴァーツが右サイドから入れたクロスは跳ね返されるが、ペナルティーエリア手前でこぼれ球を拾ったグロスが右足ボレーで捉えると、GKから逃げるような回転のかかったボレーがゴール右へと決まり、ドイツが土壇場で逆転に成功する。
グロスの初ゴールで逆転したドイツが、EURO前最後のテストマッチを勝利で飾った。
EURO2024は6月15日に開幕し、ドイツはミュンヘンでスコットランド代表と対戦する。
■試合結果
ドイツ 2-1 ギリシャ
■得点者
ドイツ:ハヴァーツ(56分)、グロス(89分)
ギリシャ:マソラス(33分)