25日のラ・リーガ第20節、ヘタフェは敵地サン・マメスでのアスレティック・ビルバオ戦に臨み、1-5の大敗を喫した。MF久保建英は2試合連続で先発出場を果たし、ヘタフェが開始直後に決めた先制点の起点となったものの、その後は存在感なく68分に交代している。
前節ウエスカ戦に1-0で勝利して、今季初の連勝を果たしたヘタフェ。アレニャーと久保を獲得した効果がいきなり表れたと評されている中、この試合でもキックオフ開始直後に、その効果を感じさせるゴールが生まれている。
スペイン・スーパーカップ王者のアスレティックをパシージョ(花道)で迎えたヘタフェは、試合開始からわずか19秒後、アスレティックのマルセリーノ監督がまだロッカールームからピッチに続くトンネルにいた時点で先制点を獲得。キックオフの笛が吹かれた直後、前線の久保がジェライのクリアボールをカットすると、すかさずペナルティーエリア内右のマタにボールを送る。マタは右サイドに張っていたアレニャーにボールを出し、アレニャーのダイレクトクロスからククレジャがヘディングシュートを突き刺している。
いきなり優位に立ったヘタフェだが、やはりレオネス(獅子たち)と呼ばれる不屈のバスクの雄・アスレティックは侮れない。まず6分、左サイドを突破したイニャキ・ウィリアムスがGKヤニェスに倒されたとしてPKの笛が吹かれる。が、これはヘタフェ守護神が先にボールに触れていたため、VARとの審議の結果、PKは取り消しに。納得がいかない様子のイニャキは久保と話し込み、日本人MFはスクリーンを指差して映像を確認させるという論理的な対応を見せている。
アスレティックの反撃はこれだけにとどまらず、13分に同点弾を獲得。ムニアインのクロスにラウール・ガルシアが右足を伸ばして合わせ、GKヤニェスを破った。対して、スコアをタイに戻されたヘタフェは27分、ペナルティーエリア内左に侵入したククレジャと競り合ったウナイ・ヌニェスがハンドを犯したとの判定でPKを獲得。だがキッカーのハイメ・マタが枠内右を狙ったシュートは、GKウナイ・シモンにセーブされ、勝ち越しのチャンスを逸している。
先制点後の久保はというと、アスレティックの左サイドバックのバレンシアガのオーバーラップに対応する時間が長く、攻撃面では存在感が薄い。それでも32分、久保のクロスからアレニャーがヘディングシュートを狙う場面があったが、これはわずかに合わなかった。試合は1-1で折り返しを迎える。
後半、スコアを動かしていったのはアスレティックの方だった。まず50分、ムニアインの左サイドからのフリーキックにジェライが頭で合わせてスコアをひっくり返すと、61分にはバレンシアガのクロスからラウール・ガルシアもヘディングシュート(ペナルティーアーク付近からの11メートル弾!)を決めて、2点のリードを得た。
ビハインドを負ったヘタフェはククレジャ、アレニャー、そして久保にボールを出してアタッキングサードで崩しの形をつくりたかったが、アスレティックの強度と組織力を併せ持つプレスを前に攻めあぐね続ける。ボールを持ったとしても相手に囲まれ、それを後方に返すことしかできない久保は、ボルダラス監督が68分に切った交代カード2枚に含まれることに……。マタと久保が下がり、代わりにポルティージョとマモールがピッチに立っている。
しかし、選手交代後もヘタフェは流れを変えることができず、アスレティックの速攻の餌食となり続ける。75分にI・ウィリアムスのクロスからベレンゲルにシュートを決められると、82分にはデ・マルコスにもネット揺らされて5失点目。結局、開始19秒弾に続くゴールを決められることができず、4点ビハインドのまま試合終了のホイッスルを迎えている。
3連勝を逃したヘタフェは勝ち点を23から伸ばすことができず、降格圏と勝ち点5差で13位に位置している。
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