明治安田生命J1リーグは2月22日に2019シーズンが開幕。横浜F・マリノスは23日にアウェイでガンバ大阪と対戦する。アンジェ・ポステコグルー監督体制2年目を迎えるチームの新たな戦力として、タイ代表DFティーラトンが加入した。昨季は神戸でJリーグ初挑戦を経験し、一回り成長した自負がある。そして、今季から新たにトリコロールのユニフォームを身にまとった“タイのレフティ”は、横浜FMに何をもたらしてくれるのだろうか。【文=河治良幸】
■「断る理由はなかった」横浜FMへの移籍
©J.LEAGUEティーラトンと言えば“悪魔の左足”とも呼ばれるキック力の持ち主であり、タイ代表でも中心的存在として君臨するレフトバックだ。ベスト16と躍進した1月のアジアカップでは攻守に奮闘。大会中に監督交代の憂き目に遭いながらも、チームを支えた。
昨シーズン、ムアントン・ユナイテッドからヴィッセル神戸に期限付き移籍で加入したティーラトン。J初挑戦ながらリーグ28試合に出場し、持ち前の精度の高いクロスを存分に披露した。しかし、昨年12月末に神戸は期限付き移籍期間満了を発表。ムアントンにレンタルバックされていた。神戸を離れる際に「Jリーグでプレーする事が僕の夢でした」と語っていたティーラトンに、ラブコールをかけたのが横浜F・マリノスだった。
タイ屈指の名門クラブであるムアントンでそのままプレーする選択肢もあるなかで横浜FM移籍を決断した理由をティーラトンは「マリノスだから」と語る。
「去年対戦していてマリノスのパスサッカー、攻撃の面がすごく魅力だったし、話をいただいた時には断る理由はなかった」
神戸の選手として見たマリノスの印象は「グラウンダーのパス、ボール回しがうまいチームだなと思って、すごく脅威のあるチームで、ルヴァンカップやリーグ戦で4回対戦したんですけど、すごく手強いチーム、できれば当たりたくないチームでした」と述べた。
そして加入したいま、チームは当時感じた印象のままであったとティーラトンは話す。
「マリノスに入ってきて、去年のサッカーと今年のスタイルがあまり変わっていなくて、自分に合った好きなスタイルなので、すごくいいサッカーをしている」
そのなかで「チームの戦術の一部になりたい」と闘志を燃やし、目標についても「今年のチームの目標がベスト3なので、僕らは目標に向かってやっていくだけ」だと強調する。
■イニエスタへは感謝「彼の影響で成長できた」
©J.LEAGUE「僕は小さなパズルなので、小さなパズルで大きなパズルを完成させたいと思います」
一人ひとりは小さなパズルかもしれないが、それが見事にはめ合わさることで大きなパズルになり、真の意味で強い横浜FMが完成する。そのパズルを組み上げるのはもちろん“ボス”のアンジェ・ポステコグルー監督だ。
ティーラトンが言うように、仮に小さなパズルだとしても、新たに加わる効果的なパズルであることは間違いない。
「縦の動きだけじゃなくて、マリノスのサッカーはサイドバックが中に入ってボランチの様な仕事もしないといけないので、そういうビルドアップで自分の強みを出せると思います。まだ完璧にできているわけじゃないですけど、今後の練習で仲間とタイミングを合わせてやっていくなかで、それが自分の強みになっていくと思います」
昨年にJリーグを経験したことで、スタミナとフィジカルの面がかなり成長した手応えを感じているというティーラトン。もちろん昨季途中にやってきた元同僚のアンドレス・イニエスタからも「彼の影響で成長できたし、いろんなことを教えてもらった」という。
ティーラトンと言えば左足の強烈なFKが代名詞だが「キッカーの一番手は天野選手だと思っています。彼はずっと蹴ってきてるし、僕が入ったから勝手に蹴りに行くわけでもない」と、同じレフティとして実力を認める天野にキッカーを任せることを明言。もちろん、その強力な武器を隠したまま終わるつもりはない。
「例えばこのタイミング、このポイントで彼に自信がなくて、このポイントだったら僕の方に自信があるよということがあれば、自分から蹴らせてくださいと言いに行こうとは思っています」
タイ代表の左サイドバックがマリノスのピースとして見事にハマることができれば、さらに大きく美しいパズルに成長するはずだ。
文=河治良幸
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