barcelonaGetty Images

“強過ぎるバルセロナ”が帰ってきた!4発を叩き込みクラシコに快勝…レアル・マドリーは12回オフサイドに引っかかり撃沈

26日のラ・リーガ第11節、サンティアゴ・ベルナベウを舞台としたレアル・マドリー対バルセロナは4-0でバルセロナが勝利した。

ここ4試合のクラシコはマドリーが全勝。昨季ラ・リーガ、チャンピオンズリーグ、スーペルコパを制したマドリーと無冠のバルセロナは差が開いていたが、ここにきて刺激的な伝統の一戦が戻ってきた。フリックが新たに率いるバルセロナは圧倒的な強さを感じさせる内容でラ・リーガ首位を走り、勝ち点3差で2位につけるマドリーの本拠地に乗り込んできた。

気になるスタメンは、マドリーがクルトワ、バルセロナがテア・シュテーゲンと、それぞれ守護神を負傷で欠くために、代わりにルニン、ペーニャが出場。またロドリゴも欠くマドリーは中盤にバルベルデ、チュアメニ、カマヴィンガ、ベリンガム、前線にヴィニシウス、エンバペを配する4-4-2のシステムを使用した。バルセロナは中盤後列にカサド、ペドリ、前列にヤマル、フェルミン、ハフィーニャ、前線にレヴァンドフスキと、バイエルン戦のスタメンを繰り返している。

以下に続く

試合は、予想以上に予想通りの展開に。バルセロナが極めて高いDFラインでボールを保持し、中盤4枚で守るマドリーが速攻からそのDFラインの裏を狙った。マドリーは主に左ウィングのヴィニシウスがDFライン突破の役割を担い、中央からエンバペ、さらに右サイドからベリンガムがペナルティーエリア内に飛び込んできた。

だがマドリーの攻撃は、まさに“ことごとく”バルセロナのオフサイドトラップに引っかかる。ラ・リーガ第10節までで、じつに65回も相手チームをオフサイドに引っ掛けてきたフリック監督のチームは、アラベス戦の11回のオフサイド記録(これだけでマドリーが今季取ったオフサイドの数を超える)を凌駕するようなペースで、副審にフラッグを上げさせていった。

マドリーは15分、カマヴィンガのスルーパスにエンバペが抜け出し、右のベリンガムにパスを出したが、背番号8のシュートはゴールラインを割る前にペーニャに弾かれる(一連のプレー終了後にエンバペのオフサイドが取られた)。また22分にはチュアメニのスルーパスからヴィニシウスがペナルティーエリア内左に侵入し(これはオフサイドなし)、右足のシュートを放ったものの枠の左に外れている。

マドリーは31分、ベルナベウのスピーカーに先制ゴールをアナウンスさせた。ルーカス・バスケスのスルーパスからエンバペがDFラインを突破して、ループシュートでゴール。しかし「ゴールを決めたのは?」「エンバペ!」というスピーカーと観客のやり取りが3回行われた後、またもエンバペのオフサイドが取られて、結局ゴールは取り消しになった。

ボールを保持するバルセロナもチャンスをほとんど生むことなく、前半はスコアレスのまま終了。マドリーは最初の45分間だけで、じつに8回もオフサイドを取られている。

ハーフタイム、フリック監督はフェルミンに代えてフレンキー・デ・ヨングを投入。迎えた後半もバルセロナがボールを保持してマドリーが速攻を仕掛ける展開となったが、バルセロナの攻撃がより機能するようになり、50分過ぎにエースのレヴァンドフスキが立て続けにゴールを奪った。

ポーランド代表FWはまず54分、カサドの得意とする絶妙なスルーパスからオフサイドなくDFラインを突破し、ペナルティーアーク付近から右足のシュートでルニンを破る。さらに56分にはバルデのクロスから、タイミングも体の捻りの抜群のヘディングシュートで今季ラ・リーガ14得点目を決めた。

2点のビハインドを負ったアンチェロッティ監督は、チュアメニを下げてモドリッチを投入して流れを変えようと試みる(対してフリック監督はカサドをダニ・オルモに代える)。だが66分、エンバペがDFラインを抜け出してネットを揺らすも、これも案の定オフサイドとなり、背番号9はその後オンサイドでもシュートチャンスを迎えたが決定力を欠き続けている。

アンチェロッティ監督は77分、カマヴィンガを下げて負傷明けブラヒムを投入。しかし、バルセロナに3点目を決められたのはその直後だった。2点リードを得てからカウンターを多用していたアウェーチームは、ハフィーニャのパスをペナルティーエリア内右で受けたヤマルが、冷静に右足のシュートを沈めている。

試合終盤、マドリーは意地の猛攻を仕掛けるものの1点を返すこともかなわず、逆に85分にバルセロナのダメ押し弾を許した。ロングボールからペナルティーエリア内右に飛び込んできたハフィーニャが、ルニンの頭上を越える鮮やかな右足のループシュートでネットを揺らしている。試合は結局、バルセロナが4点をリードしたまま終了のホイッスルが吹かれ、2位マドリーに勝ち点6差をつけた。

なおマドリーはこの試合、合計11回オフサイドを取られ、アラベスが記録した数を上回っている。

広告