レアル・マドリーの選手および関係者が28日のバロンドール授賞式を欠席することになったが、その理由をスペイン『アス』が報じている。
28日にパリで行われる予定のバロンドール授賞式だが、レアル・マドリーは同地に赴く飛行機をキャンセルした。受賞本命とされたヴィニシウスやそのチームメートを含めた、クラブ関係者50人で乗るチャーター機を予約していたとのことだが、直前になってフライトを取り止めたという。
『アス』曰く、今回から『フランスフットボール』誌を保有するメディアグループのアムリに、共催としてUEFAが加わったバロンドール(正式名称はUEFAバロンドールに)は、これまでと違って受賞者が事前に漏れ伝わることが一切なく、レアル・マドリーもフライト直前になってからヴィニシウスが受賞しないことを知った模様。マドリーはこれに激しく憤り、クラブの渉外部門の代表者であるエミリオ・ブトラゲーニョ氏を含めて、全員で授賞式を欠席することを決めたとのことだ。
レアル・マドリーはヴィニシウスでなければ、ラ・リーガ&チャンピオンズリーグのほかスペイン代表としてEURO2024優勝も果たしたDFダニ・カルバハルが受賞すべきとの考えだったようだが、その可能性もなかったことに憤慨している模様。クラブ内部では「バロンドールとUEFAはレアル・マドリーに敬意を持っておらず、レアル・マドリーは敬意を持たれない場所にはいない」と話しているとのことだ。またヴィニシウスの関係者も同選手が受賞しないことを「まったく理解できていない」様子という。
レアル・マドリーやヴィニシウスの関係者たちが感じる憤りは「ほとんど前例がない」ほど大きなものであり、「フットボール的なこととは関係がない利益から受賞者を決めた」との考えから、パリに赴くことを中止した報じられている。
『アス』は加えて、フライトおよびバロンドール授賞式出席を中止する動きを主導したのがヴィニシウスであり、その動きをチームメートたちも支持したとのこと。フライトは15時を予定していたが、飛び立つ数分前にヴィニシウス、またカルバハルが受賞しないことが明らかとなり、マドリードのバラハス空港を後にすることを決断したようだ。なお今回の授賞式ではバロンドールのほか、カルロ・アンチェロッティ監督が最優秀監督、GKアンドリー・ルニンが最優秀GK、MFアルダ・ギュレルがU-21最優秀選手にノミネートされていた。
なお2023-24シーズンのバロンドールは、FIFAランキング100位以上の国の記者180人が個人の結果、チームとして収めた結果、品格およびフェアプレー精神の三点を基準として、アムリ傘下『レキップ』『フランスフットボール』の編集部が予め選定した30人に対して投票を行う。