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ソシエダ、開始1分にアトレティコの先制許すも84分のスチッチ弾で劇的に追いつく!久保建英は躍動…またもシメオネの悩みの種に

6日のラ・リーガ第9節、レアル・ソシエダは本拠地レアレ・アレナでのアトレティコ・マドリー戦を1-1のドローで終えた。MF久保建英は先発出場を果たしている。

前節バレンシア戦(3-0)で会心の勝利を果たしながらも、GKレミーロ以外の全スタメンを変更したヨーロッパリーグ・アンデルレヒト戦(1-2)でまたもつまずいたソシエダ。ラ・リーガ三強の一角アトレティコをホームに迎えたこの試合で、イマノル監督は再びベストに近いスタメンを組み、中盤にスビメンディ、スチッチ、セルヒオ・ゴメス、前線に久保、オヤルサバル、ベッカーを起用している。

キックオフ早々、レアレ・アレナの観客がため息を漏らす。アトレティコがソシエダの出鼻をくじく先制点を決めたのだ。ハビ・ガランのロングボールからグリーズマンがペナルティーエリア内に入り込み、ヒールキックですぐ後ろを走るフリアン・アルバレスにパス。アラーニャ(J・アルバレスの愛称。蜘蛛の意)はファーポストを狙って左足でシュートを放ち、今季ラ・リーガ得点数を3に伸ばしている。

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試合はその後、ソシエダの一方的ペースに。リードを得たアトレティコは堅守速攻にシフトしたというよりも、相変わらず攻撃が機能しておらず、ホームチームが彼らの陣地でボールを持ち続けた。ただ、アトレティコは最後の巨大な砦であるGKオブラクをはじめ、守備陣が集中したプレーを見せてソシエダが同点ゴールを決めることを許さない。

いつも通り右ウィングを務める久保はというと、この日もソシエダで“最たる違い”を生み出せる選手であることを示す。とりわけ前半終了間際のプレーは圧巻だった。40分には、右サイドで名DFヒメネスをキレのある切り返しで翻弄して、精度の高いクロスを上げる。また42分にはあの止められないドリブルでハビ・ガランとの1対1を制してペナルティーエリア内右に侵入。そのまま自らシュートを放ったが、これはオブラクの好守に阻まれている。前半は0-1で終了した。

後半もソシエダが一方的に攻撃を仕掛ける状況は変わらない。数少ない機会しか速攻を仕掛けられないアトレティコは、やはり久保を警戒。過去に「ソシエダの右サイドからの攻撃に手を焼いた」「とりわけ右に開く久保が危険だ」と話してきたシメオネ監督は、この日本人MFがボールを保持すると、マッチアップするハビ・ガランのほか、ギャラガー、またはグリーズマンを自陣深くまで下げるなどして2対1の数的優位の状況を崩さなかった。

久保が蓋をされてもあきらめずに攻撃を仕掛けるソシエダは、84分についにゴールをこじ開けた。前線でオヤルサバルがアトレティコのパスをカットし、ペナルティーエリア手前のスチッチにパス。クロアチア代表MFはミドルレンジから、曲線を描く右足のシュートでついにオブラクの牙城を破っている。

同点に追いついたソシエダは終盤、アトレティコキラーとして名を馳せる久保が奮起。マジョルカ時代のように逆転ゴールを目指して懸命にドリブル仕掛けていき、92分にはペナルティーエリア手前からシュートを放ったが、これはわずかにクロスバーの上に外れる。ソシエダは最後まで攻めの姿勢を崩さなかったが、結局同点のまま試合終了のホイッスルを迎えた。

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