Union BerlinGetty Images

「ウニオン・ベルリンにとってCL出場は罰だった」と発言した欧州SL主催者だが…クラブが否定「レアルやナポリとの試合は最高のプレゼント」

欧州スーパーリーグ(SL)のプロモーター、A22スポーツ・マネージメントのベルント・ライヒェルト氏の発言は、ウニオン・ベルリンが共有するものではなかったようだ。スペイン『マルカ』が報じている。

欧州連合司法裁判所は21日、欧州サッカークラブ主体の欧州SL発足について、FIFA(国際サッカー連盟)およびUEFA(欧州サッカー連盟)がこれを阻止したりクラブに処罰を与えたりすることが、EU競争法違反にあたるとの判決を下した。この判決を受けてレアル・マドリード&バルセロナのスペイン2強は、欧州SL発足の動きを活発化させている。

スポーツ開発会社A22スポーツ・マネージメントがプロモーターを務める欧州SLだが、同社の提案する大会方式では男子大会で64クラブが参加。スターリーグ(16クラブ)、ゴールドリーグ(16クラブ)、ブルーリーグ(32クラブ)の3部制で構成し、各リーグ間で昇格・降格があり(ブルーリーグは20クラブが入れ替え)、各クラブ年間最低14試合を戦うことが保証される。

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一つ問題視されているのは、今季チャンピオンズリーグに出場したウニオン・ベルリンや各国リーグ戦で躍進を遂げるジローナやアストン・ビラが、欧州SLではブルーリーグからのスタートとなること。国内リーグ戦でどれだけ活躍を果たしたとしても、欧州SLでは欧州最高峰の大会でビッグクラブと対戦するようなドラマを(少なくとも短期スパンで)生み出さない。

この件についてA22スポーツ・マネージメントのベルント・ライヒェルトCEOは、スペイン『カデナ・セール』や『カデナ。コペ』とのインタビューで次のようにコメントしている。

「そういったクラブにとってチャンピオンズリーグは褒賞というよりも罰なんだ。彼らのようなクラブが望むのは安定性、適切なライバル、健全な形での成長だ」

「ウニオン・ベルリンは完璧な模範となるだろう。昨季チャンピオンズリーグ出場権を獲得した彼らだが、現在は悪い状況に陥っている。一歩ずつ歩んで、成長を果たすよりもね」

「グループステージをたった6試合だけ戦わせ、そのために補強をさせるなんて無責任じゃないか。私はウニオン・ベルリンの首脳陣やファンと話し合った。こんなことは望んでいないんだよ」

ただウニオン・ベルリン自体の見解は、ライヒェルトCEOとはまた異なるようだ。欧州SLに賛同する声明を出していない同クラブは『X(旧ツイッター)』のスペイン語アカウントで、チャンピオンズリーグに参加した2023年を、次のように振り返ったのだった。

「今、終わろうとしているこの2023年にファンが手にしたものは何にも代え難い。(レアル・マドリー本拠地サンティアゴ・)ベルナベウや(ナポリ本拠地)ディエゴ・アルマンド・マラドーナを訪れたことは、10年前には夢でしかないプレゼントとなった」

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