日本代表は5日、2026年北中米W杯アジア最終予選の第1節で中国代表と対戦して7-0で勝利。試合後、日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長がインタビューでコメントを残した。
3-4-2-1の布陣を採用した日本は、12分に久保建英の左CKから遠藤航のヘディング弾で先制。前半アディショナルタイム2分には三笘薫がヘディングシュート決めて2-0で折り返す。迎えた後半は日本のゴールラッシュに。52分、58分と立て続けに南野拓実がゴールを挙げ、さらに約7カ月ぶり代表復帰で投入された伊東純也が77分に5点目。その後も前田大然と久保がダメ押し大量7得点で最終予選白星スタートを決めた。
試合後に囲み取材に応じた宮本会長は3月に就任してからJFA会長として初の最終予選に「やっぱり緊張感はありましたけど。試合開始の時は選手たちもちょっとだけは硬さがあったかなという感じ。点が入ってからは躍動してましたね」と、振り返っている。
2日の合宿初日には、集合の円陣の際に選手たちへ挨拶をし、中国戦へ向けて鼓舞をしていた。「最終予選は、1試合目は大事だと話はしていましたけど、ジャストワンゲームという感じよりもしっかりやってくれたかなと。よかったと思います」と語った。
W杯の最終予選初戦では2018年ロシア、2022年カタール両予選ともに過去2大会でUAE、オマーンに敗れていた。鬼門をクリアするため、宮本会長は全面的なサポートに着手。欧州組をいち早く帰国させるためのチャーター便を手配や、日本代表で長きに渡り主将を務めていた長谷部誠コーチを招へいし、見事白星を手繰り寄せた。
「ピッチ外のところはそういうことをやりましたけど、選手たちも点差が開いても流さなかった。そこは、先も見据えてしっかりやってくれている」と選手を称えつつ、長谷部コーチには「ヨーロッパの空気を知っていて、選手と年齢的に近くてしっかりとコミュニケーションを取れるのはかなり、今までのチームにとって違う存在。重要な存在になっていってくれればなと思います」と、今後の活躍に期待を込めている。
そして、約7カ月ぶりの復帰戦となった伊東純也について話題は移る。63分にベンチからピッチサイドに登場すると、埼玉スタジアム2002からはこの日1番の歓声が巻き起こった。「すごく温かく伊東純也選手の帰りをお客さんが待ってくれたんだなと」と、宮本会長も感謝。「しかも点数が入った時のチーム全員の喜びもあったし、アシストもあり、そういうのが生まれてよかったなと思います」と続けた。
最終予選はテレビ朝日とDAZNがホーム戦を生中継する。しかし、記者陣から次戦バーレーン戦(10日、マナマ)などのアウェイ戦の地上波放送が予定されていないことについて問われると「たくさんの人に見てもらえる状況にするというのは、サッカー協会としてやれることだと思います。全くやっていないわけではない」と、放送復活への意欲を示している。