サンフレッチェ広島のポルトガル人FWゴンサロ・パシエンシアはドイツ『fussball.news』のインタビューで日本のサッカーや生活などについて語った。
8月に30歳の誕生日を迎えたパシエンシアは先月にセルタ・デ・ビーゴから広島へ完全移籍。若手時代は母国の複数クラブやギリシャのオリンピアコスなどに送り出されたポルト下部組織出身のアタッカーは2018年夏にフランクフルトへ移籍し、2020-21シーズンはシャルケで過ごすも、22年にはフランクフルトの一員としてヨーロッパリーグ制覇を経験。その夏にセルタに渡り、23-24シーズンは期限付きで加わったボーフムでもプレーしていた。
そんなポルトガルのフル代表(2キャップ)にも選ばれたことのあるパシエンシアだが、フランクフルト番記者のクリストフ・ミヒェル氏のインタビューに対応。その中で、新天地に広島を選んだ理由やJリーグと欧州でのサッカーの違いなどを明かしている。
「長い間、一度日本でプレーしたいという夢を抱いていた。2018年に来日したことがあって、その時ここでの滞在をとても堪能したんだ。だから代理人に、いつか日本でプレーしたいと話していた。欧州では納得させられるようなオファーはなかった。広島行きのチャンスが巡ってきた時、家族と話したら、妻はすぐオープンな姿勢を見せたんだ。金銭の面も問題なかったので、この冒険に乗り出した」
パシエンシアは、フランクフルトでともにピッチに立った今夏に現役引退の長谷部誠氏にも広島移籍について相談したようだ。
「移籍の前に実際に長谷部誠と話したよ。彼はその時点ですでに広島のチームは優勝する可能性があると話していた。僕にとって、もう一度タイトルを獲得するチャンスがあるのが大事だった。僕にとって、とても特別なことなんだ」
同選手は広島の状況や日本のサッカーについても語っている。
「あと5試合残しており、順位表のトップにつけている。広島は大きなクラブではないけど、ここ何年間か良い仕事をしてきた。日本のサッカーのレベルはヨーロッパとの比較できないけど、このリーグで首位につけるのは簡単ではない。今僕たちはタイトルを獲得する大きなチャンスを迎えている。僕たちはそのために全力を尽くすつもりだ」
また、日本のサッカーや生活については次のような印象を語った。
「ヨーロッパのサッカーの方がインテンシティが高い。ピッチ上の秩序と戦術的規律がより整っていると思う。日本での試合はいつも少し粗いところがある。だから僕たちフォワードはゴールを決めるチャンスや瞬間をたくさん迎えるんだ。アタッカーはプレーアクションにおいてより多くの時間とスペースが与えられる。なので比較するのはフェアじゃないね。ヨーロッパはサッカーに関してナンバー1だ! ドイツやスペイン、イングランドやイタリアのトップ級のリーグがあるからね」
「それでも日本をとても気に入っている。僕はフットボールと良い生活のミックスを楽しんでいるんだ。人々はヨーロッパほどオープンではないかもしれないけど、敬意をもって接してくれるし、とても礼儀正しい。日本の人々は僕たちを彼らの生活に参加させてくれるし、僕の家族はとても安全に感じている。それに食べ物もとても美味しいよ(笑)」