Mihailo-Petrovic(C)Getty Images

札幌、ミシャ監督が古巣浦和サポに"説教"…セレモニー中にブーイング飛び「浦和のサポーターさんは、恐らく結果さえあれば…」引退の小野伸二も古巣サポへ「リスペクトを忘れないで」

明治安田生命J1リーグは3日に第34節が行われ、北海道コンサドーレ札幌と浦和レッズが対戦。試合は浦和が2-0で勝利している。

この試合は札幌MF小野伸二の現役ラストマッチに。古巣である浦和との一戦に先発出場を果たし、20分で交代。交代時には両チームの選手たちが花道を作って送り出し、44歳となった稀代のテクニシャンのラストダンスを見送った。

試合後に札幌はホーム最終戦のセレモニーを行い、指揮官であるミハイロ・ペトロヴィッチ監督が挨拶。すると、2012年から2017年の間に率いていた浦和のサポーターからブーイングが飛ぶことに。

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開口一番、ペトロヴィッチ監督は古巣サポーターへ「浦和のサポーターのみなさん、今私にブーイングされた方は"典型的な"浦和サポーターなんだなと思いました」と切り出すと、スタジアムは笑いに包まれる形に。その後も同指揮官は時折笑みを浮かべながら、愛の感じる痛烈な"説教"を続けた、

「これが6シーズン浦和を率いた監督に対するリスペクト…そういうことだと思います。人の土地に来て、アウェイチームの最後のセレモニーを邪魔しないでもらっていいですか。浦和さんは勝って今日3ポイントを取ったので、満足して帰ってもらっていいですか。我々のホームで最後のセレモニー…邪魔しないでもらっていいですか」

「我々札幌は結果を求めながら、そして内容を求めながら、高みを目指している…そういうチームだと思っています。浦和のサポーターさんは、恐らく結果さえあればそれでいい。そういうサポーターの皆さんではないですか」

ミシャ監督は小野の現役ラストゲームについても言及。「今日はシンジの現役最後のゲームという中で、20分という短い時間でしたけれども、シンジの素晴らしいプレーを観ることができました」と労いを送りつつ、サポーターへの感謝と喜びを語った。

「それもやはり、みなさんの後押しがあって、我々チームを常に後押ししてくれたからだと思っています。最後にみなさんがシンジを見届ける…そういう機会を作ることができて本当に嬉しく思っています」

最後には「来シーズンに向けて…このチームを見てください。我々はさらにたくましくなって、強くなります」と来季への抱負を明かしたミシャ監督。「『浦和の選手をどうぞ、使ってください』と言われても、私は要りません」とまたも古巣へ皮肉を残しつつ、「私はこのチームで、この選手たちで来シーズンも力強く戦っていこうと思います」と誓った。

その後、今シーズン限りで現役を引退する小野のセレモニーに。すると小野も開口一番に「まずは浦和レッズサポーターのみなさん、今日はあたたかいブーイングをありがとうございました」と古巣へ挨拶。さらに「ミシャさんの挨拶のときにいろいろありましたが…」と指揮官の件に触れ「こう見えてもミシャさん、浦和レッズのこと大好きです。忘れないでください」とフォロー。そして、浦和サポーターへ自身の願いを飛ばした。

「一つ、お願いがあります。どんなときでも、どんな人に対しても、"リスペクト"ということだけ、忘れないでください。よろしくお願いします」

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