20231104_Omiya(C)Getty images

大宮残留の命運を握るFC大阪。J2昇格圏内で終える可能性は? 残り試合数と勝ち点でシミュレート

2023シーズンの明治安田生命J2リーグで21位が確定した大宮アルディージャが、J3降格を回避するための条件を整理する。

大宮は4日、明治安田生命J2リーグ第41節で清水に0-4と完敗。この結果、最終節のみを残して勝ち点39でJ3自動降格枠の21位で終えることが確定した。なお、最下位ツエーゲン金沢も41試合消化時点で勝ち点34と勝ち点差は「5」のため、大宮が最下位に沈む可能性もない。

とはいえ、大宮のJ3降格はまだ確定していない。J3リーグのJ2自動昇格枠である1位、2位にJ2クラブライセンスを持たないクラブが入る可能性があるからだ。

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全38節となっているJ3リーグだが、33試合消化時点では上位陣でJ2自動昇格圏の2位以上に入る可能性があり、J2クラブライセンスを交付されていないのは5位・FC大阪のみ。第33節途中の4日時点で、J3リーグの上位陣の順位と勝ち点、得失点差、残試合数は以下の通り。なお、数字上は現時点で勝ち点46の13位・ヴァンラーレ八戸(残4試合)までが2位以上に浮上する可能性を残しているが、ここではFC大阪の位置に着目して紹介する。

■J3上位順位(勝ち点/得失点差/残試合数)

  • 1位 愛媛FC(64/12/5)
  • 2位 鹿児島ユナイテッドFC(57/18/5)
  • 3位 カターレ富山(56/7/4)
  • 4位 FC今治(50/11/5)
  • 5位 FC大阪(49/10/5)※J2クラブライセンス不交付
  • 6位 松本山雅FC(49/6/5)
  • 7位 ガイナーレ鳥取(49/4/4)

FC大阪が残り5試合に全勝した場合、最大到達勝ち点は「64」。愛媛、鹿児島の両方に追いつく可能性はあるが、やはり意識するのは2位・鹿児島や3位・富山だろう。両チームが勝ち点64を超えないパターンは、鹿児島が「残り5試合で勝ち点7以下=2勝1分け相当以下」、富山が「残り4試合で勝ち点8以下=2勝2分け相当以下」だ。

とはいえ、鹿児島のこれまでの獲得勝ち点の平均は1試合あたり約1.73で、5試合での獲得見込みは約8.64。富山は平均が約1.65で、4試合での獲得見込みは約6.58。当然ながら対戦相手との兼ね合いはあるが、FC大阪が快進撃を繰り広げることを前提にしても、鹿児島が調子を落とす必要があることが読み取れる。

現時点で大宮のJ2残留の行方は12月2日のJ3最終節までもつれ込む可能性もあるが、反対にFC大阪が負け続けて鹿児島が勝ち続けるパターンの最短は11月12日の第35節。すでにJ2・21位が確定し、最下位にも20位にも変動することがない大宮に自力でできることは残されていないが、J3の各クラブも悲願を追う中でどのような結末を迎えるのか、目の離せない試合が続く。

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