AFCアジアカップ カタール2023では現地時間10日、ヨルダン代表とカタール代表による決勝戦が行われた。
決勝トーナメントでイラク代表やタジキスタン代表、そして韓国代表を撃破して初の決勝進出を果たしたヨルダン。一方、開催国にして前回王者のカタールはパレスチナ代表、ウズベキスタン代表、イラン代表との一発勝負を制してファイナルへとたどり着いた。
イラクのアイメン・フセイン(6得点)と1点差で得点ランキング2位につけていたカタールFWアクラム・アフィフのゴールにも注目が集まった中で迎えた一戦。序盤はヨルダンがボールを動かしながら攻めどころを探る。それに対してカタールは素早い攻撃から積極的にシュートを放ってゴールを脅かしていく。
20分、ボックス左へとドリブルで侵攻したA・アフィフがファウルに遭ったとしてPKの笛。自らキッカーを務めたA・アフィフが確実に沈めて得点ランキングトップに並ぶとともにカタールが大きな先制点を得た。
反撃に出るヨルダンは前半ATに左サイドからのクロスに反応したムサ・アルタマリが左足でシュートを浴びせたがGKメシャール・バルシャムに阻まれる。試合はカタールの1点リードで折り返す。
後半に入ってもコンパクトな陣形を保つカタールを前にヨルダンはなかなか決定機を作れず。57分にはボックス右でパスを受けたアリ・オルワンがトラップ際に浮かせてオーバーヘッドシュートを放ったが枠を外れる。
ヨルダンは後半半ばごろからカタールを押し込んで徐々にチャンスを増やしていくもののGKバルシャムの活躍もあって1点が遠い。61分にはボックス右からのパスに反応したアリ・オルワンが右足でテクニカルなヒールシュートを放ったが枠を捉えない。
それでも67分に再び試合が動く。右サイドからのクロスをボックス中央のヤザン・アルナイマトが右足でトラップ。股下を通して絶妙な位置に置いたボールに左足を振り抜いて同点弾を突き刺した。
しかし直後、ボックス右でパスを受けようとした途中出場のイスマイル・モハマドに対するファウルがあったとしてVARオンフィールドレビューの末に再びカタールのPK。これをまたしてもA・アフィフが沈めてカタールが勝ち越し、個人としては今大会7点目で得点ランキング単独トップに躍り出る。
そして、17分という長時間のアディショナルタイムがとられた最終盤。ボックス左に抜け出したA・アフィフがGKヤジード・アブライラに倒されたとしてVARオンフィールドレビューを経てまたもPKの判定に。これもA・アフィフ自ら沈めてPKのみでハットトリック、今大会8点目とする。
ヨルダンの希望が挫かれた試合はカタールがリードを保ったまま終了。カタールが前回の2019年大会に続いてトロフィーを手にし、日本代表(2000年、2004年大会連覇)以来20年ぶり史上5カ国目の連覇国となった。また、前回大会のアルモエズ・アリに続いて連続で優勝と得点王を独占している。
■試合結果
ヨルダン代表 1-3 カタール代表
※カタールがアジア杯連覇!
■得点者
ヨルダン:ヤザン・アルナイマト(67分)
カタール:アクラム・アフィフ(22分、73分、90+5分)