25日のラ・リーガ第14節、バルセロナは敵地バジェカスでのラージョ・バジェカーノ戦を1-1のドローで終えた。
インターナショナルウィーク明けの初戦。バルセロナはGKテア・シュテーゲンが背中を痛めてこの試合を欠場し、そしてガビが右足前十字靭帯断裂で今季絶望に……。それでもバルセロナが“良質なプレー”の大部分を担ってきたフレンキー・デ・ヨングが2カ月ぶりに戦線復帰を果たしたのは好材料だ。
チャビ監督はローテーションを採用してアラウホ、クンデ、ギュンドアン、ジョアン・フェリックスらをベンチスタートに。GKイニャキ・ペーニャ、DFカンセロ、クリステンセン、イニゴ・マルティネス、バルデ、MFデ・ヨング、オリオル・ロメウ、ペドリ、FWラミン・ヤマル、レヴァンドフスキ、フェラン・トーレスを先発で起用している。
前半、デ・ヨングがいることで、後方からのビルドアップ自体は成立させていた。が、中盤及びアタッキングサードからの攻撃のアイデアがとにかく乏しい。やや後方で守備ブロックを形成するラージョを崩す場面は、右サイドのヤマルにパスを出して、ドリブルを仕掛けてもらうことのみに限られていた。
インターナショナルウィーク直前の低調なパフォーマンスを継続しているかのようなバルセロナ。彼らがラージョの失点を許したのは、39分のことだった。サイドのフリーキックからゴール前が混戦になると、ペナルティーエリア手前でルーズボールを拾ったウナイ・エメリがミドルシュートを突き刺している。
後半、チャビ監督は55分にロメウとフェランを下げてギュンドアンとジョアン・フェリックスを投入。その直後には、レヴァンドフスキの折り返しからペドリが枠の上に外れるヘディングシュートを放ったが、それ以降はやはりラージョの守備を崩せない状況が続いていく。
チャビ監督は打開を図るべく、75分にヤマルをハフィーニャ、ペドリをフェルミンに代える。しかしバルセロナの仕掛ける攻撃は相変わらず見え透いてて、後方に引いたラージョにことごとく跳ね返されていった。……しかし、それでも82分に、バルセロナのあきらめない姿勢が実を結んだ。イニゴ・マルティネスの浮き球からバルデが左サイドを突破し、レヴァンドフスキを狙ってダイレクトでクロスを送ると、ゴール向きに足を伸ばして必死にクリアしようとしたルジューヌのオウンゴールを誘発している。
執念でスコアをタイに戻したバルセロナだが、やはりその低調なプレーぶりから、逆転ゴールまでは決めることができず(逆にラージョの攻勢を受けていた)。2連敗中だった鬼門のスタジアムとはいえ、勝ち点1を持ち帰るだけにとどまっている。連勝が2でストップした3位バルセロナ(勝ち点31)は、2位レアル・マドリー(勝ち点32)、首位ジローナ(勝ち点34)に差を広げられる可能性をつくってしまった。