バルセロナは、求め続けたMFセルヒオ・ブスケツの後継者をついに見つけたのかもしれない。
バルセロナを中盤の底から支え続けたブスケツが去って1年……クラブもハンジ・フリック新監督も同選手のような守備的MF獲得を目指していたとされるが、その必要はもうなくなった模様。下部組織出身の17歳MFマルク・ベルナルがラ・リーガ開幕節バレンシア戦(2-1)、第2節アトレティック・クルブ戦(2-1)と見事にその役割を務めたからだ。
カタルーニャ出身のベルナルは7歳の頃にバルセロナの下部組織に加入。各年代のチームで大きな存在感を放つと、昨季カデテA(U-16)からフベニール(U-17〜U19)を飛ばして、Bチームにあたるバルセロナ・アトレティックに昇格。ラファ・マルケス監督率いるチームでも絶対的主力として活躍し、今夏フリック監督率いるトップチームに組み込まれた。
ベルナルはまだ線こそ細いが、191センチと長身のボランチだ。ボールキープやゲームを組み立てるパスを出す技術に優れており、なおかつ守備時には前に出て相手の攻撃の目を潰すか、後退するかを的確に判断することができる。そのために下部組織時代からブスケツと比較され続ける存在だった。
フリック監督は今夏、そんなベルナルの才能を目にして守備的MF獲得を求める声を和らげたという。またアメリカツアーに連れて行ってマンチェスター・シティと対戦した際、ジョゼップ・グアルディオラ監督も古巣から出現した新たな才能に太鼓判を押していた。
「マルク・ベルナルは並外れた選手だと感じた。なんというコントロール、なんというプレーを見せるんだ……」
まだ成長途上のベルナルは果たして、グアルディオラ監督がデビューさせたようなブスケツのような軌跡を描いていくのだろうか。しかし今季のバルセロナは、FWラミン・ヤマル、DFパウ・クバルシ、そしてベルナルと、17歳の3選手がレギュラーに名を連ねる非常に珍しいチームとなっている。