Raphinha 2024-25 BarcelonaGetty Images

バルサFWハフィーニャが告白「サッカー選手という職業は人を壊す。何度も泣いて、生きるために引退することも考えた」

バルセロナFWハフィーニャ(27)が、フットボール選手の精神的負担について語っている。

第4節バジャドリー戦(7-0)でキャリア初のハットトリックを達成するなど、ハンジ・フリック監督率いる今季のバルセロナで強烈な存在感を放っているハフィーニャ。しかし、ここまでのキャリアでは不調やそれに伴う批判によって、精神的な落ち込みも経験したことがあるという。

 スペイン『ARA』とのインタビューに応じたブラジル代表FWは、選手生活を終えることまで考えていたことを告白した。

以下に続く

「フットボールでキャリアを築きたいならば、自分を壊してはいけない。これまでの僕はあきらめるための多くの理由を抱えてきた。フットボールを捨てて、自分の人生を歩み続けようってね」

「この仕事は人間を破壊する。家に帰って、次の日の練習のために起き上がれるか分からない……そんなことを何度も経験してきた。僕は繰り返し涙を流してきたんだ」

「今の僕は精神的な部分の仕事にも取り組むようにしている。とても大切なことだって分かったから。精神的なケアは全員がしなければいけないことだと思っている。気をつけなければ、フットボールは人間を壊すんだ。うつ病になり、すべてを放り出すことは、とても簡単なんだよ」

ハフィーニャはその一方で、今夏の移籍市場での報道についても言及。バルセロナは自身の放出を望み、その一方でアトレティック・クルブFWニコ・ウィリアムズの獲得に動いているとされたが、やはりそうした報道には不快感を覚えていたようだ。

「自分が退団するという報道を目にして不快感を覚えるのは普通のことだ。毎日、異なるニュースが流れていた。自分が退団するとか、あのクラブに移籍するとか……そんなことが続けば、最後には嫌な気持ちになるよ」

「僕はここ(バルセロナ)にいることしか考えていなかった。前のシーズンより良いプレーを見せること、ここにずっと居続けられると示すこと以外は頭になかったんだよ。確かに、多くのオファーを受け取ったけど、自分にとってはバルサにいることがベストなんだ」

フリック監督率いるバルセロナはラ・リーガ開幕4連勝と最高のスタートを切った。ハフィーニャは、同指揮官とチャビ・エルナンデス前監督の違いについても語っている。

「今はもう少し、フィジカルについての仕事にも取り組んでいる。まあ、普通のことだよ。仕事のやり方はそれぞれ違うからね。チャビの考え方は、もっとボール自体に焦点を合わせたものだった。でもハンジの考え方はまた異なり、フィジカルが僕たちの助けになると考えている」

ハフィーニャはそのほか、同胞のレアル・マドリーFWヴィニシウス・ジュニオールにも触れている。ピッチ内での振る舞いが度々話題となるヴィニシウスだが、ピッチ外では“人が変わる”のだという。

「試合中のヴィニシウスは“ヴィニシウス個人”とはまったく違う。フットボール関係なしの彼は完全に違う人間なんだ。彼だけでなく、多くの選手がピッチの内と外でまったく異なる人間になる。フットボールでは普通のことだよ」

「僕はヴィニシウスが悪い人なんかではなく、素晴らしい人なんだと皆に説明しようとしている。彼は自分よりも若いが、先に代表チームに招集されて、後から加わった僕のことをずいぶんサポートしてくれた。僕たちは本当にうまくやっている」

「僕から彼に対して、ピッチの上のああした振る舞いは必要じゃないと言ってはいるんだ。ただ彼の行動は理解できるものでもある。若かった頃の僕は、彼以上に重苦しかったからね。僕も時間が経つに連れて、必要のない振る舞いを学んでいった」

「それぞれにやり方があって、彼はピッチであんな風に振る舞うことで自信を得られるんだろう。例えばガビだって、僕個人の意見を言わせてもらえば、クレイジーで面倒臭いヤツなんだよ……。これは本人にも直接的に、何度も言っている。ただピッチ外の彼は、温和で優しい、素晴らしい人間だ。ヴィニシウスと同様にね」

「ヴィニシウスと一緒に時間を過ごせば、僕の言っていることが理解できるはずだ。彼は本当に優しい人間だよ。いつも冗談ばかり言っていて、真面目な彼を見る方が難しいんだ……」

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