バイエルン・ミュンヘンのトーマス・トゥヘル監督は、選手との関係が悪化し続けているようだ。
昨季途中就任したトゥヘル監督の下でブンデスリーガ11連覇を成し遂げ、今季も優勝を目指すバイエルン。しかし、第21節の首位レヴァークーゼンとの天王山で0-3と完敗を喫すると、チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦ファーストレグのラツィオ戦(0-1)も落とすなど、公式戦3連敗を喫することに。リーグ戦では首位に8ポイント差をつけられ、CLでも敗退の危機に瀕している。
さらに直近のボーフム戦(2-3)では、ヨズア・キミッヒが試合終了後にアシスタントコーチのゾルト・ルフ氏と激しく口論するなど、バイエルン内部に緊張が走っていることが伝えられている。そして『The Athletic』は、トゥヘル監督と選手の関係が悪化していることを報じた。
同メディアによると、バイエルン内部では「高給取りのビッグネームの中で野心を失った選手が多すぎる」との意見もあるようだが、選手が自信を失った大きな理由の1つがトゥヘル監督にあると指摘。これまでに何度も暗に選手のクオリティに疑問を呈したこともあり、大多数の選手とうまく関係を築けていないという。一部幹部は取材に対し、「彼が全員を弱体化させているんだ」と語ったようだ。指揮官と選手の関係は非常に悪化しており、首脳陣はこの状況を続けることはできないと判断していると伝えられている。
また『ビルト』は、キミッヒとトゥヘル監督の関係は「破綻している」と報じており、同選手がこの夏の移籍を検討していると伝えた。
『The Athletic』によると、バイエルン首脳陣は新たな指揮官を探し始めており、2019-20シーズンに三冠を達成したハンジ・フリック氏に打診を行った模様。一方で今季終了までの時間を利用し、来季に向けてチーム全体を刷新できるビッグネームをターゲットにしたいとの考えも持っているという。その中で「夢の候補者」は、レヴァークーゼンを躍進に導くシャビ・アロンソ監督のようだ。今後の動向に注目が集まっている。