アル・イテハドFWカリム・ベンゼマは、古巣レアル・マドリーに所属するFWヴィニシウス・ジュニオールを今季バロンドロールの本命に推している。
2022-23シーズン限りでレアル・マドリーを退団し、現在はアル・イテハドでプレーするベンゼマ。だが古巣でコンビを組み、14回目のチャンピオンズリーグ優勝を成し遂げるなどした“愛弟子”ヴィニシウスのことは今なお気にかけており、そして、その実力を世界最高と評価しているようだ。
スペイン『マルカ』とのインタビューに応じたベンゼマは、今季のバロンドール受賞の本命が誰か問われて、数秒考え込んだ後に次のように返答している。
「ヴィニだと言わせてもらうよ。今季(2023-24シーズン)の活躍だけでそう言っているわけじゃない。彼はその前のシーズンだって、そのフットボールによって、ボールを使ってしでかすことによって頂点に立っていた。ヴィニは素晴らしい若者であり、完璧な選手だ」
「ヴィニの何がすごいか? 彼はたった一人で試合を決めてしまえる。当然、チームメートのサポートはあるんだけどね。でもレアル・マドリーが彼を必要としているとき、本当に素晴らしいプレーを見せるんだ。だから(バロンドール受賞に)ふさわしいんだよ」
「彼はいつだってそこにいて、姿を表す。だからこそ、僕の本命はヴィニなんだ」
レアル・マドリーはヴィニシウスの活躍もあって、ベンゼマ退団直後の2023-24シーズンにラ・リーガ&チャンピオンズリーグ優勝を達成。フランス人FWは、マドリーこそが世界最高のクラブであると断言している。
「彼らは世界最高のクラブさ。いつだって強くて、どんな状況でも戦うことができる。周りを見回しても、彼ら以上のチームはいないね」
なおベンゼマはレアル・マドリー時代、同胞DFフェルラン・メンディにまだ新人だったヴィニシウスについて「あいつにボールを出すな。俺たちに敵対することばかりしている」と語りかけ、これが大きな話題となった。だが、その後に2人は“師弟関係”を結び、ベンゼマはヴィニシウスの選手としての成長を促している。
例えばヴィニシウスは「ベンゼマには『もし30点決められるんだったら、きっちり30点決めてみせろ。29点で満足するな』と言われた。その言葉はずっと僕の頭に残っている」という“師匠”からの教えの一つを紹介。一方でベンゼマは「彼に教えたのは考えること。今は行き当たりばったりのドリブルをすることがない」などと語っていた。
そしてベンゼマは2023-24シーズン終盤、ヴィニシウスがある試合で大活躍を見せた直後、SNSで彼のことを「N1(ナンバー・ワン)」と形容し、“愛弟子”が世界最高の選手になったことを宣言した。