現地時間4日、イングランド・プレミアリーグは第31節が行われ、チェルシーはホームのスタンフォード・ブリッジにマンチェスター・ユナイテッドを迎えた。
本来は優勝を争うべき両チームだが、今シーズンはチャンピオンズリーグ出場権が最大の目標という状況。リサンドロ・マルティネスとリンデルフを負傷で欠くユナイテッドは、マグワイアとヴァランのCBコンビを起用し、前線はホイルンド、2列目にはブルーノ・フェルナンデス、ガルナチョ、アントニーが起用された。
一方、前節と全く同じメンバーで臨んだチェルシーは立ち上がりから仕掛ける。4分、中盤でボールを奪い返し、エンソ・フェルナンデスの展開から右サイドを抜けたグストの折り返しを、ゴール前フリーのギャラガーが合わせる。ブロックに入ったカゼミーロの股を抜けたシュートにGKオナナも反応しきれず、チェルシーが幸先よく先制した。
早くも先制を許したユナイテッドが反撃に出るものの、チェルシーもニコラス・ジャクソンやムドリクのスピードを生かしたカウンターでさらなる追加点を狙う。
迎えた18分、ムドリクのパスをエリア内左で受けたククレジャをアントニーが倒してしまい、チェルシーにPKが与えられる。このPKをパーマーが沈め、チェルシーが2-0とリードを広げた。
リーグでの対ユナイテッド戦では12試合勝利がないチェルシーがついに未勝利の記録を打ち破るかと思われたが、ユナイテッドもすぐに反撃。34分、最終ラインでのカイセドの不用意な横パスを奪ったガルナチョがそのままGKペトロヴィッチとの1対1を制し、ユナイテッドが1点を返す。
さらに39分、アントニーのサイドチェンジから、ダロートの左クロスをファーサイドのB・フェルナンデスが頭で合わせ、ユナイテッドがあっさりと同点に追いついた。
2-2のまま迎えた後半、ユナイテッドは前半に足を気にするそぶりを見せていたヴァランに代わってエヴァンズを投入。しかし、そのエヴァンズも65分にカンバラとの負傷交代を強いられてしまう。
同じタイミングでホイルンドに代えてラッシュフォードを投入してユナイテッドは67分、右サイドでボールを奪い、ラッシュフォードのパスを受けたアントニーが左足アウトサイドでゴール前にクロスを入れる。GKとDFの間でバウンドしたボールを、走り込んだガルナチョが頭で押し込み、ユナイテッドが3-2と逆転に成功した。
逆転されたチェルシーはスターリング、チュクウェメカ、ギルクリスト、チャロバーを次々に投入するも、ゴール前を固められてなかなかチャンスを作ることができない。リードしているユナイテッドはカゼミーロに代えてマクトミネイを投入すると、86分にはガルナチョに代えてマウントを投入。チェルシーサポーターから大ブーイングで迎えられた。
89分にギャラガーを下げてマドゥエケを投入し交代枠を使い切ったチェルシーはユナイテッドを押し込んでいくが、アディショナルタイムの8分間でユナイテッドもサイドでパスを回しながら上手く時計の針を進めていく。
前節の反省を生かし逃げ切りたかったユナイテッドだったが、エリア内で突破を図ったマドゥエケを滑ったダロートが倒してしまい、PKを献上。このPKを再びパーマーが沈め、土壇場でチェルシーが同点に追いつく。
2019-20シーズン以来2度目となるユナイテッドのシーズンダブル(ホーム&アウェイともに勝利)を阻止したチェルシーはこのままでは終わらず、右のショートコーナーからエリア内右で受けたパーマーが左足を振り抜くと、マクトミネイに当たってコースの変わったシュートがネットを揺らし、チェルシーが逆転に成功。試合はそのまま終了し、スタンフォード・ブリッジは熱狂に包まれた。
■試合結果
チェルシー 4-3 マンチェスター・U
■得点者
チェルシー:ギャラガー(4分)、パーマー(19分PK、90+10分PK、90+11分)
マンチェスター・U:ガルナチョ(34分、67分)、B・フェルナンデス(39分)