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日本代表が「優勝すべきチーム」へ返り咲いた3つのポイント。大きかったのは敗戦後の…/インドネシア戦レビュー

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 日本代表は24日、AFCアジアカップ カタール2023のグループD第3節でインドネシア代表に3-1で勝利した。決勝トーナメント進出を決めた一戦では、3つの改善ポイントが見られた。【取材・文=林遼平】

■ベースを取り戻した日本

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 これまでの2試合と比べて、明らかな違いがあった。

以下に続く

 開始早々から球際に激しさが見えれば、素早い攻守の切り替えで相手を圧倒。ボールを奪われても即時奪回し、自分たちの攻撃時間を長くした。そして、それを可能にした高いライン設定からのコンパクトさ。昨年、多くの勝利を重ねていた時の日本らしさを取り戻したかのように、インドネシアを相手に快勝を収めた。

「(全体のコンパクトさは)ベースに戻ったという言い方が正しいと思う。ベトナム戦とイラク戦でやるべきことをやっていなかったという言い方が正しい。良い時は全体がコンパクト。どちらかというと、やるべきことを自分たちにフォーカスするのがこの試合の目的だったので、ポジティブな面が多いと思う」(冨安健洋)

 チームとしてベースを取り戻すことができた要因はいくつかある。まず一つは冨安の復帰だ。

 ベトナム戦、イラク戦と相手の対策こそ異なっていたとはいえ、チーム全体のライン設定の低さは、選手からも多く声が出ていた。特にイラク戦は相手の長身FWを警戒するあまりラインが下がり、ロングボールの対応に遠藤航が競り合う場面も。そうなると周りでセカンドボールを回収する役割を担う選手が少なくなり、結果、相手にボールを奪われる回数が増える事象が発生していた。

 ただ、インドネシア戦では冨安が最終ラインのリーダーとして守備陣を統率。首を振りながらこまめにラインを上げ、横のスライドにも柔軟に対応すると、前向きの守備で相手に対してアタック。ほとんどの場面でそのチャレンジは成功し、簡単に前を向かせなかった。加えて、「後ろが自信を持って前の選手にいっていいと伝えないと、どうしてもチームとして勢いも出ないし、自信も出ない」とする言葉が出たが、積極的に前からのプレッシングを促し、それに合わせて自分たちが前に出ていってコンパクトな形を継続したことは見事の一言。最終ラインに冨安ありを印象付けるパフォーマンスだった。

 次に、ここまで出場機会をそこまで与えられなかった選手たちの奮起も挙げられる。

「出ていない選手にとってはチャンスということで、そういう声かけはしていた。アピールする選手が多かったと思う」とは堂安律の言葉だが、特に堂安や毎熊晟矢、旗手怜央らは、立ち上がりからアグレッシブなプレーを披露。不甲斐ないプレーをしているのならば、自分たちが主力の座を奪ってやるという気概を感じるパフォーマンスでチームのメンタリティを押し上げた。彼らの奮闘こそが素早い攻守の切り替えなどにつながり、チームに良い循環をもたらしていたことは間違いない。

■意識を変えた全体会議

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 また、3つ目のポイントとして大きかったのはイラク戦2日後に行われたミーティングだ。

 多くの選手が「ここでああいったミーティングができて良かった」と言うように、監督・スタッフを交えた全体ミーティングでそれぞれが意見を出し合い、今まで自分たちに何ができて、何ができていなかったかを共有したことが確実にチームの意識を変えることにつながった。

 それがチーム全体のコンパクトさであったり、それ以前の球際の激しさや相手に向かっていく気持ちの強さといったベーシックな部分にも連動しており、相手を圧倒するだけのパフォーマンスを生み出すことになった。これまで厳しい言葉を述べていた堂安は、素直な思いを明かしている。

「(今日の強度が)ベースだと思う。そこを評価されている時点で、ここまでの2試合がどれだけ良くなかったかがわかる。全選手がクオリティーを出せれば、今日のようなゲームはベースとしてあるべきだと思う」

 続けて、堂安はこうも口にしている。

「(今日の試合では)出ていない選手が起爆剤になるような表現ができたし、途中から入る選手のクオリティーの高さは頼もしさしかなかった。あらためて優勝すべきチームだと思う」

 ベースは取り戻した。あとは、ここからディテールなど細かい部分をさらに突き詰めて、チームをより強化していくのみ。難しかったグループステージを乗り越え、日本は次なるフェーズへと入り決勝トーナメントに挑んでいく。

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