明治安田J1リーグは30日に第21節が行われ、ヴィッセル神戸と鹿島アントラーズが対戦した。
直近リーグ戦6試合で1勝(2分け3敗)とやや調子を落とす5位・神戸と、11試合無敗(7勝4分け)と絶好調で2位につける鹿島。上位同士による大一番がノエビアスタジアム神戸で行われた。神戸では、大迫勇也や武藤嘉紀、山口蛍らが先発入り。一方の鹿島では、出場停止の鈴木優磨に代わってチャヴリッチがスタメンに入った。
試合は上位対決らしく、立ち上がりから各所で激しい攻防が連続。すると8分、鹿島が大きな先制点を手にする。名古新太郎のCKに合わせたのはチャヴリッチ。起用に応える今季7ゴール目で、アウェイチームにリードをもたらした。
早々に失点した神戸だったが、10分後には試合を振り出しに戻す。最終ライン付近から扇原貴宏がロングフィードを送ると、抜け出した武藤嘉紀がGKとの一対一を制してシュートを流し込んだ。武藤のチームトップに並ぶ7ゴール目でホームチームが同点に追いつくと、そのまま主導権を握ることに成功。そして39分、CKのこぼれ球を最後はマテウス・トゥーレルが押し込んだ。神戸が前半のうちに逆転に成功する。終盤に酒井高徳が負傷交代するアクシデントもあったが、2-1とリードして前半を折り返す。
逆転された鹿島は、後半頭から仲間隼斗に代えて藤井智也を投入。スピードのあるアタッカーを送り出す。51分には右サイドのクロスにチャヴリッチがフリーで合わせたが、シュートはわずかに枠を外れた。それでも、後半立ち上がりからゴールへの圧力を高めて良い形を作っていく。
やや押される時間が続いた神戸だったが、61分に井出遥也と広瀬陸斗を下げてジェアン・パトリッキと佐々木大樹を投入する。するとその1分後、佐々木大樹も絡みチャンスを作ると、最後は武藤嘉紀のクロスから大迫勇也がネットを揺らす。一度はオフサイドと判定されたものの、VARオンリーレビューの結果、ゴールが認められた。ホームチームが2点差をつけることに成功する。
苦しくなった鹿島は失点直後、関川郁万に代えて柴崎岳を投入する。71分、その柴崎岳のロングフィードから濃野公人が抜け出したが、シュートは枠の上へ。攻めに出るものの、ゴールが遠い時間が続く。
結局試合はこのまま終了。神戸が3-1で鹿島を下した。この結果、神戸は今季11勝目で勝ち点を37まで伸ばし、3位ガンバ大阪と1ポイント差の4位に浮上。一方の鹿島はリーグ戦12試合ぶりの黒星となり、勝ち点38のままとなった。