かつてミランを率いた名将2人が、古巣の次期監督候補を巡り、アドバイスを送った。イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が26日、伝えている。
ミランは今シーズン、大型補強を敢行したものの、チャンピオンズリーグではグループステージ敗退。ヨーロッパリーグやコッパ・イタリアでもタイトル争いに勝ち残れず、リーグ戦ではミラノ・ダービーにおいてライバルのインテルのスクデット獲得の瞬間を見守った。
すでに指揮官のステファノ・ピオリは今シーズン限りで解任される見通しであることが報じられており、来シーズン以降、ミランのベンチに座る次期監督候補に注目が集まる。そんな中、かつてミランにスクデットをもたらした名将2人は一致して、現ボローニャ指揮官チアゴ・モッタを後任に推す。まずはファビオ・カペッロ氏が、ミランがモッタを選ぶべき理由を語った。
「彼は元MFだ。世界最強監督の名前を並べてみてほしい。(ジョゼップ)グアルディオラ、(アントニオ)コンテ、シャビ・アロンソ、(カルロ)アンチェロッティ、(ミケル)アルテタ、(マッシミリアーノ)アッレグリ、チャビ。彼らに共通点があるだろう?」
「モッタの元では、攻守両面のバランスがちょうど良い。モッタは、過度にならない程度に低い位置からビルドアップする。結果をもたらすカルチョを考えているが、それが適切な方法で行われているんだ」
続いてアッリゴ・サッキ氏も、地元エミリア・ロマーニャで活躍するモッタに見解を示した。
「彼は優れたMFだった。そして堂々としていて、明確なアイディアを持っている。過去にビッグクラブで重要な経験も積んでいる。それからボローニャでの指揮だって遊びではない。うまくいかなければ、表立って反発がなくてもみんなが陰で笑っている。その方がひどいものだよ」
「(ジャン・ピエロ)ガスペリーニのように、努力と勇気、アイディアでカルチョに多くを与えることができる人物だ。彼には指揮官の能力の中で最も重要なアイディアがある。選手は買ってもらえるかもしれないが、アイディアは指揮官のものでしかない。自らが望むものを手に入れるために、そのアイディアを選手たちに伝えるだけで良いんだ。なぜ彼を招へいするべきかって? 現代的でヨーロッパスタイルでビジョンのある指揮官だからだよ」