なでしこジャパン(日本女子代表)のMF長谷川唯は、安心した気持ちが強いようだ。
なでしこは28日、ホーム・国立競技場で行われた北朝鮮女子代表とのパリ五輪アジア最終予選第2戦に2-1で勝利。第1戦をスコアレスで終えていたため、2戦1勝1分けとしたなでしこが本大会の切符をつかみ取った。
この日もフル出場を果たし、中盤の位置からチームをコントロールした長谷川は試合後のメディア対応で「本当に安心しました。やっぱりオリンピックに出場できなかったら…というところもみんな背負ってきたと思うので、本当に今日は勝てて良かったです」と率直な気持ちをコメント。一方で、極限の状況だからこそ吹っ切れたという思いもあったようだ。
「やっぱり勝たなければいけない試合というのはあったんですけど、逆に何も考えずに勝つだけというところもあって、前半からしっかり自分たちで支配してゴールを狙うプレーができたのかなと思います」
なお、試合を通じては追加招集で約1年半ぶりに追加招集された北川ひかるが精度の高い左足で好機を演出。26分には先制点に繋がったFKの場面で北川がキッカーを務めた。長谷川は「(北川)ひかるには思い切ってやってと言っていました」と明かし、新たな選手の台頭を喜んだ。
「ひかるらしいプレーで前半から仕掛けて本当に日本の攻撃の、チャンスを作る一つの起点になっていたと思います。あの左足の精度の良いクロスだったり、縦の突破、ヘディングも強いというところも含めて、本当に色んな特徴があって、これからもっと新しい力を出してくれるんじゃないかなと思わせてくれた試合だったと思います」
2大会連続の五輪本大会出場を決めたなでしこ。前回は母国開催であり、前々回のリオデジャネイロ大会では本大会に進めず。自らの力で予選を勝ち抜いたのは2012年ロンドン五輪以来3大会ぶりとなっているが、それを果たした北朝鮮戦では最高の結果だけでなく内容面でも収穫を得たようだ。