フロジノーネ移籍が間近に迫るナポリのFWアレッシオ・ゼルビンが18日、途中出場から2得点を挙げる活躍を見せ、イタリアメディア『スカイスポーツ』がその動向に注目した。
2017年にナポリの下部組織へ加入した24歳のゼルビン。セリエCやセリエBフロジノーネでの武者修行を経て、2022年夏にナポリへ復帰したが、出場機会に恵まれず、現在セリエAに所属する古巣フロジノーネへ、今冬のレンタル移籍が迫っていた。
そんな中、ゼルビンは、18日のスーペルコッパ・イタリアーナ準決勝のフィオレンティーナ戦に81分から途中出場。84分と86分に得点を挙げ、わずか3分ほどでドッピエッタ(1試合2得点)をマークし、3-0での勝利に貢献した。イタリアメディアは、スーペルコッパにおいて、ゼルビンの記録が2000年のインテル戦の5分間で2ゴールを挙げた元ラツィオのクラウディオ・ロペス氏を上回ると指摘。才能を輝かせた24歳の最速ドッピエッタに「フロジノーネのディレクターたちは、何を考えたことだろうか」と注目している。
今冬、エウゼビオ・ディ・フランチェスコ率いるチームの補強ターゲットとなっているゼルビン。試合終了後の『メディアセット』のインタビューでは、「ナポリでの初ゴールでもあり、僕にとって、おとぎ話のような夜になった。本当に夢だよ」と語ったが、すでにクラブ間で口頭合意が伝えられている移籍話に影響はあるのだろうか。
イタリアメディアは、現状について「居場所を必要とする彼のような若手に、可能な限りの出場機会を与えることが(移籍の)目的であり、選手の代理人は、フロジノーネとの合意を守ることを望んでいる」と伝えた。ただ、「最終決断はナポリに委ねられる」ため、「フィオレンティーナ戦でのドッピエッタが、クラブ間の口頭合意後の状況をどのように変える可能性があるのか、見極めなければならない」と綴った。『ガゼッタ・デロ・スポルト』もまた、「フロジノーネ移籍目前のいま、ナポリはゼルビンを“発見”した。ゼルビン自身が再び移籍を議論に付した」と注目した。