U-23日本代表は、2日のパリ五輪準々決勝でU-23スペイン代表と対戦する。試合の予想フォーメーションや見どころは？【文＝上村迪助（GOAL編集部）】
■スペインは全試合失点中
(C)Getty images日本はパリ五輪のグループDを無失点の3連勝で終え、堂々の首位通過。決勝トーナメント1回戦の準々決勝では、グループCを2勝1敗の2位で終えたスペインと激突する。
とはいえ、スペインの1敗は決勝T進出が決まっていた最終節U-23エジプト代表戦でのもの。それも10名入れ替えの大幅なターンオーバーを敢行しており、日本戦に向けては万全の状態を整えている。
テクニカルな選手を揃えており、バルセロナFWフェルミン・ロペスやビジャレアルMFアレックス・バエナといったA代表ですでに戦力となっている選手や、バルセロナDFパウ・クバルシといったタレントも。オーバーエイジもボローニャDFフアン・ミランダ、レアル・ソシエダDFセルヒオ・ゴメス、ジローナFWアベル・ルイスと3枠を埋めている。
優勝候補の一角であることは間違いないが、一方で守備面には不安も。これまでのグループステージ3試合すべてで失点を喫しており、サンティ・デニア監督もエジプト戦後に守備面を改善ポイントに挙げていた。
グループD第2節U-23マリ代表戦、第3節U-23イスラエル代表戦で耐える時間も少なくなかった日本としては、この試合でも守備から入り、カウンターから先制点を奪いたいところ。そのうえで、守護神を務める小久保玲央ブライアンの活躍が再び必要になるかもしれない。
■日本もベストメンバー起用へ
(C)GOALイスラエル戦で可能な限りのターンオーバーを採用した日本は、スペイン戦にベストメンバーを送り出す見込み。U-23パラグアイ代表戦がベースになると予想する。
気がかりなのは、第2節、第3節で大事をとった平河悠の状態だ。右ウイングに関してはイスラエル戦でセカンドチョイスの山田楓喜を61分間プレーさせていたことを踏まえれば、平河の復帰に見通しが立っていたと考えることもできるが、より慎重になるのであれば佐藤恵允や藤尾翔太、三戸舜介という選択肢もある。
また、中盤は山本理仁が3戦連続先発中だが、イスラエル戦では前半のみで交代。その試合でも攻守に素晴らしいパフォーマンスを発揮していたため、スペイン戦を見据えての交代だったのだろう。
そのほかにも、イスラエル戦で終盤のみのプレーとなったアンカーの藤田譲瑠チマや1トップの細谷真大、メンバー外だった左ウイング斉藤光毅も先発が濃厚。ディフェンスラインについては、パラグアイ戦と同じ組み合わせとなりそうだ。
この試合に勝利すれば、銀メダル以上が懸かる準決勝でU-23モロッコvsU-23アメリカ代表の勝者と対戦することとなる日本。万が一準決勝に敗れた場合でも、銅メダルが懸かる3位決定戦に臨むことができる。
“メダルへの挑戦権”に向けた最大の山場であるスペインとの準々決勝は、日本時間2日24:00にキックオフ予定だ。