パルマのファビオ・ペッキア監督は、11日のコッパ・イタリア1回戦のパレルモ戦（パレルモが1-0で勝利）終了後、記者会見でチーム内のGK論争に言及した。
昇格組のパルマは今夏、3年ぶりのセリエA挑戦へ向けてGKを補強。シント＝トロイデンから21歳の日本代表GK鈴木彩艶を獲得した。だが一方で、昨シーズンに正GKを務めた34歳のレアンドロ・チチソラもチームに残留しており、今後どちらが正守護神となるのか注目を集めている。
そしてパレルモ戦では、チチソラが先発してゴールマウスを守っている。試合後、ペッキア監督は選手起用について説明。「私は全員の力を必要としている。チーム全体の協力が必要だ。その時々で、試合をプレーするためにフィジカル面や心理面においてより良いコンディションにある選手を選択するつもりだ」と主張し、スタメンを固定せずにローテーションを組む意向を示した。
その後、イタリア人記者からGKに関して踏み込んだ質問が飛び「リーグ戦のためのGKとカップ戦のためのGKがいたはずだが、カップ戦がなくなった現在、どうするつもりか」と、コッパ・イタリア敗退となった現状を踏まえた見解を問われると、ペッキアが語った。
「リーグ戦のためのGKがいるということになるね（笑）。もう誰か決めたかって？ いや、今後検討したい。試合ごとに様子を見ていきたい。今日はレオ（チチソラ）も良いパフォーマンスを見せ、スズキは素早く適応している。その意味で試合ごとに見ていきたい」
■現地メディアの見解は？
パルマ指揮官は現段階で正GKに関する判断を公の場で発言することを避けたが、イタリアメディア『スカイスポーツ』は12日、セリエA2024-25シーズンのGK特集において各チームの守護神を紹介する中で、パルマについては新加入の鈴木の名前を挙げている。
またイタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』も、8日更新のパルマのスタメン予想に鈴木を選んでいるほか、1日のGK特集において「セリエAのサプライズ候補」に鈴木を挙げ、「ゴール前での反応が良く、足元が上手い。長らくマンチェスター・ユナイテッドが追っていた選手だったが、彼は継続的にプレーして経験を積むことを好んだ」と紹介した。なお『GOAL』イタリア編集部も、現時点でパルマの正GKは日本代表GKと予想。第2GKがチチソラと分析している。