元ラツィオのスポーツディレクター(SD)のイグリ・ターレ氏が28日、パルマの地元紙『パルマ・トゥデイ』のインタビューに応じ、ラツィオからパルマに加入した22歳のFWマッテオ・カンチェリエリや指揮官のファビオ・ペッキアに言及した。
2008年にラツィオで現役引退すると、2023年まで古巣のディレクターを務めたターレ氏。51歳のアルバニア人ディレクターが、今夏に出場機会を求めてラツィオからパルマへローン移籍した22歳のカンチェリエリに見解を示した。パルマFWは、24日のミラン戦で途中出場から決勝点を挙げてチームに勝利をもたらしたが、かねてより“クラッキ”として期待を寄せられていた逸材だった。
「まだ非常に若いが、パルマは彼のクオリティを示すのに適した場所かもしれない。私を信じてほしい。彼はクオリティに溢れている。現代サッカーにおいて重要な特徴を持っている選手だ。だがビッグクラブは時として、若手に実力を示すチャンスを与える辛抱強さを持っていないことがある」
昨シーズン途中までラツィオを率いたマウリツィオ・サッリも、カンチェリエリが極めて強い選手であると考えていたが、若手FWはラツィオで出場機会を得ることができず、昨シーズンはローン先のエンポリでプレーした。
「その通りだが、カルチョにおいては、全てが予想通りに、われわれの望むように進むわけではない。難しいのは、時間をかけて強い選手であることを示すことだ。残念ながらラツィオは急ごうとして、彼がなるべき選手になるチャンスを与えなかった。サッリは自身の決断を下す必要があり、厳しい競争もあった。完全移籍で売却する前に2年間、レンタルで武者修行に出したことが最善の選択だったかどうかは、時のみぞ知ることだ」
パルマには、2年前からチームを率いるペッキアの下で成長を続けてきた若手選手たちが数多く所属するほか、22歳の日本代表GK鈴木彩艶も今夏にシント=トロイデンVVから加入した。ターレ氏は、自身のボローニャ時代の元同僚であり、友人であるペッキアが若手にとって理想的な指揮官であると主張する。
「ペッキアは若手にとって適した監督だ。私はファビオのことをよく知っている。彼には彼のやり方やカルチョの見方がある。カンチェリエリがこれまでできなかったクオリティの飛躍を遂げるために、最適な人材だと考える。パルマは若手にとって素晴らしい場所だ。ただ、規律と決意が必要になるがね」