16日のラ・リーガ第29節、レアル・マドリーは敵地エル・サダールでのオサスナ戦に4-2で勝利した。カルロ・アンチェロッティ監督は試合後、自身のマドリー指揮官としての通算200勝目と、インターナショナルウィーク前に勝ち点3を獲得したことへの満足感を表している。
開始4分にヴィニシウスが先制点を決めたマドリー。直後の7分にはブディミルに1点を返されたが、18分にカルバハル、61分にブラヒム・ディアス、64分に再びヴィニシウスと、高く設定されたオサスナのDFラインの裏を突くことで得点を量産し、彼らの反撃を91分の1点だけにとどめて勝ち点3を獲得している。
この勝利がマドリーでの通算200勝目だったアンチェロッティ監督は、次のような感想を述べた。
「とても誇り高く、うれしく、幸せだ。しかし何よりも、勝利によってそう感じることができている。私たちは良いプレーを見せたし、順位表で差をつけるためにも重要な勝ち点3となった。私たちはかつてないほど最高の状態でインターナショナルウィークを迎えられるんだ」
その一方で、2得点を決めるなど大活躍を見せたヴィニシウスについては、称賛する部分と改善すべき部分の両方を語っている。
「私たちはあまりにも決定的な選手について話題にしている。今日は2ゴールを決めたが、もっと多くを求めるのか彼だ。今日はすべてのプレーで効果的だった。ボールを持っても、持っていないときにもね……。あとは、環境が与える重圧をもう少しコントロールしないといけないね」
「重圧のことについて、もう少し詳しく? 彼がとても危険な選手であることは誰もが知っている。だから対戦相手のサポーターはブーイングを浴びせ、選手たちは打撃を加えようとしてくるんだ。……今日のファウルについては数が多くとも妥当で、規則の範疇ではあったがね」
「ヴィニシウスはそうしたことについて、自身の振る舞いを改善しなくてはならないし、改善することができるだろう。彼は謙虚で、真面目で、インテリジェンスがあるのだから」
「ピッチから下げたヴィニシウスに何を言ったか? 特別なことは何も言っていない。素晴らしいプレーを見せたことを祝福しただけだ。良い動きを見せ、チャンスをつくり出してくれたからね。ヴィニが進化したのはそこだよ。ボールを持ったプレーはいつだって最高だが、今はそれないでも良いプレーを見せている。彼はスピードがあり、良いタイム感で動いている」
またブラヒムがゴールゲッターかチャンスメーカーかを問われると、こう返答した。
「彼は攻撃的な選手で、どのポジションでもプレーできる。左サイドでも右サイドでもいいし、ヴィニシウスとの連係も素晴らしいね。彼の強みはその機動性にある。動き回っているから相手選手たちは的にしづらいんだよ。あの動きは私たちに多くのチャンスをもたらしてくれる」
この試合の終盤に出場したアルダ・ギュレルは、相手GKセルヒオ・エレーラが前に出ていることを確認して、自陣のハーフウェーライン付近から左足を振り抜く超長距離シュートを放った。惜しくもボールはクロスバーを叩き、ゴールとはならなかったが、アンチェロッティ監督にあのシュートはどう映ったのだろうか。
「凄まじい才能を持つ者だけが、ああしたプレービジョンを描くことができる。彼はその凄まじい才能の持ち主ということだ。決まらなかったことはどうだっていい。私たちにとってあれはゴールだったよ」