今季限りでレアル・マドリーを退団し、サウジアラビアに渡るスペイン代表DFナチョ・フェルナンデス。同選手の父親であり、代理人も務めるチェマ・フェルナンデス氏が、この移籍劇について自身の見解を述べている。
ナチョはここまでの全キャリアを通じてプレーしてきたレアル・マドリーを今夏に離れ、サウジアラビアのアル・カーディシーヤに移籍することが決定した。父親のチェマ氏はスペイン『カデナ・セール』とのインタビューで、息子が下した決断について次のように語っている。
「息子はとても難しい決断を下した。コンフォートゾーンから、世界最高のクラブから出ていくことを決めたのだからね。彼はこれが最善だと考えたんだ」
「息子がこれまで下してきた決断はすべてがうまくいった。だから私たち周りの人間は、彼のことを支え、決断を後押しするだけだ」
レアル・マドリーでレギュラーとしては扱われなかったものの、出場すれば必ず期待に応えたナチョ。チェマ氏は、息子がどれだけ努力をしてきたのかも説いている。
「ナチョがあれ以上、何を示すべきだったのか、私には分からない。彼は会見でマドリーで過ごした自分が10点満点だったと語っていたが、私も同意するよ」
「彼はいつだって100に%の状態でいられるよう努めてきた。休みも食事も睡眠にも気を遣い……その後4試合連続でベンチに座ることになっても、その姿勢が変わることはなかったんだ。とても、きつかったはずだがね。彼は必要とされるときに備えて、いつだってコンディションを整えていた。私にしてみれば10点ではなく、11点の選手だよ」
レアル・マドリーでの年俸が、ネットで550万ユーロだったと推定されるナチョ。2年契約を結んだアル・カーディシーヤでは、1年につき1100万ユーロを受け取るとみられるが、チェマ氏は息子が金銭を重視していなかったことを強調する。
「ナチョにとって金は重要じゃなかった。だが、私にとっては大切だったんだ。私は代理人として、父親として、彼のために最善を尽くさなけれならなかった」
「ナチョは愛情を感じられ、競争ができる場所を求めていた。良質なプロジェクトがあって、しっかりと支えてくれるクラブをね。(アル・カーディシーヤ監督の)ミチェルとはナチョがマドリーに加入した頃から付き合いがあり、彼と話し合い始めて、こういう結末を迎えることになったんだよ」