9日のラ・リーガ第16節、レアル・ソシエダは敵地セラミカでのビジャレアル戦に臨み、3-0の勝利を飾った。先発フル出場の久保建英は自チームが3得点を決めた前半に、1ゴール1アシスト1起点と全得点に絡む活躍を披露している。
久保にとってビジャレアルは、2020-21シーズンの前半戦にレアル・マドリーからのレンタルでプレーした古巣だ。その当時、ウナイ・エメリ現アストン・ヴィラ監督が率いたチームで満足に出場機会を得られなかった日本代表MFだが、この一戦でイエローサブマリンと称されるクラブ、また観客に対して自身の成長した姿を披露している。
久保がまず38分、右CKからソシエダの先制点をアシスト。ニアサイドにスピードあるクロスを送ると、ミケル・メリーノが頭で合わせてネットを揺らした。
久保は次に2点目の起点に。41分に再び迎えた右CKの場面、背番号14は両手を交差させるサインをチームメートに見せて、ショートコーナーを選択する。そして右サイド深い位置でボールを持つと、相手DFを引きつけながらペナルティーエリア手前に素早いアウトサイドパスを送ってザハリャンのシュートを導く。このシュートにエリア内のスビメンディが右足で触れてコースを変え、GKヨルゲンセンを破った。
そして49分、ソシエダのクラック(名手)は自らゴールを決めている。ザハリャンの前線でのボール奪取から、ペナルティーエリア手前で左サイドのサディク、中央のミケル・メリーノとボールをつなぎ、右でフリーとなっていた久保がエリア内右に侵入。ヨルゲンセンを眼前にして、利き足とは逆の右足のシュートでニアサイドを破っている。
ソシエダは3-0で試合を折り返すことに成功。じつに13試合ぶりのゴールも決めた久保は、今季公式戦の成績を6ゴール4アシストとしている。
後半はビジャレアルが反撃を仕掛け、ソシエダは速攻を中心にして追加点を狙う。その中で久保はそこまで相性が良くないサディクとのコンビプレーを見せ、64分にはサディクがヨルゲンセンと1対1になるも、シュートはビジャレアル守護神に阻まれた。試合は終了に近づくに連れてビジャレアルのチャンスが増えていくことになったが、それでもソシエダはゴールを許すことなく、3点リードのまま終了のホイッスルを迎えている。
2戦ぶり勝利でここ4試合の成績3勝1分けとしたソシエダは、勝ち点29で暫定で5位につけている。なお久保建英はこの際で、今季通算7回目のラ・リーガMVPに輝いている。