6日のラ・リーガ第9節、レアル・ソシエダは本拠地レアレ・アレナでのアトレティコ・マドリー戦を1-1のドローで終えた。MF久保建英は試合後、自チームのパフォーマンスに手応えをつかんでいるようだ。
開始1分にFWフリアン・アルバレスのゴールを許したソシエダは、それ以降は終始攻勢を仕掛け続け、84分のMFルカ・スチッチのミドルシュートで同点に追いついた。
右サイドでキレのあるドリブルを何度も見せ、アトレティコの守備陣を切り刻んだ久保は、試合後にMFセルヒオ・ゴメスとともにスペイン『DAZN』とのインタビューに応じた。日本代表MFは、自身が迎えた決定機を決め切れなかった感想を問われて、次のように返答している。
「1本決定機があった? どれについて話しているかは分からないですが(笑)。多分1本以上ありましたし。ただ決めていれば、自分にとって今季最高の試合になっていたでしょうね」
「(該当の決定機が、試合終了直前に打ったクロスバーの上に外れるシュートだと言われて)ああ、別に1人だけじゃなかったので、パスを出してもよかったかもしれませんが、まあ出さなくてよかったのかもしれません(笑)。自信は持たないといけませんし、監督が言っていたように、ゴールはいつか決まるものです。今日は僕たちにとって今季最高の一試合だったと思いますし、このまま進んでいかなければなりません」
久保は片方の足に靴下を穿いていなかったが、その理由を問われると、この試合で自身とマッチアップしたDFハビ・ガランの名を挙げた。アトレティコDFは昨季後半戦をレンタルによってソシエダで過ごした、元チームメートだ。
「足をどうしたか? ハビにやられました(笑)。彼のことは知っていますし、まあチスパ(スペイン語で、火花を散らす、の意)ってやつですよ(笑)。良い感じでやれました。彼がアトレティでうまくいくことを願っています」
何度もドリブル突破を見せるなど、“皆が見たかった久保が見られた”との見解には、こう返している。
「調子が出てきたとは思います。それに今日の試合はトライして、トライして、トライして……というプレーを求められる内容でした。今日は(ビハインドを負って)下がるわけにはいかなくなったので、ずっと攻め続けるのが最善だったはずです。そうしなければ、彼らはスピードのあるフリアン(・アルバレス)や足元もスペースの使い方もうまいグリーズマンが速攻を仕掛けてくるので。だから僕たちはできる限りボールを持たないといけなかったんです」
DFロビン・ル・ノルマンがアトレティコ、MFミケル・メリーノがアーセナルに移籍し、弱体化が騒がれるソシエダだが、久保は決して後ろ向きになっていない。むしろ“強いラ・レアル”を、自分たちの手で再びつくり上げる意思すら示している。
「僕は上位にいるラ・レアルに慣れていました。これまでの2シーズン、チームはすでに完成されていて、自分の成長も助けてくれました。そして今、そんな素晴らしいシーズンを過ごしてきた僕や皆が、ラ・レアルがそんな日々を繰り返せるよう挑戦しなくてはいけないんです」
「セルヒオら新加入の選手たちには分からないことかもしれませんが、僕たちはこれまでの5年間とは異なる日々を過ごしています。……自分自身はその内の2年間しか過ごしていませんが、これまでの流れを維持できるよう挑戦していかなければいけないんです。実際、僕たちは良質なプレーを見せ続けていますが、結果だけがついてきていません」
「それでも、今日の素晴らしい試合の後で、僕はチームが上向いていくことを確信しています」