20240426_Hosoya4(C)Kenichi Arai

U-23日本代表、パリ五輪出場に王手! 延長戦までの死闘でアジア杯開催国カタール破る

AFC U-23アジアカップ カタール2024では25日、準々決勝のU-23カタール代表vsU-23日本代表が行われた。

グループBを2位で通過した日本が、決勝トーナメント1回戦の準々決勝で開催国にしてグループA1位のカタールと激突。パリ五輪のアジア最終予選も兼ねて行われている今回のアジアカップでは、大会上位3チームが五輪にストレートイン、4位はU-23ギニア代表との大陸間プレーオフで1枠を争奪することとなるため、準々決勝に勝利すれば五輪出場がぐっと近づく一方、敗北すればこの世代の代表活動はそこで終了となる正念場の一戦となった。

分水嶺となるカタール戦に向け、日本はグループB最終節のU-23韓国代表戦からスタメンを大幅に10名変更。高井幸大のみが連続先発となり、松木玖生や細谷真大、藤田譲瑠チマらが先発に名を連ねている。

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緊張感に包まれた試合だが、日本は開始早々に相手のミスを見逃さずに突く。2分、相手の後方でのパスが中途半端になったところでボックス手前右でボールを奪った山田楓喜が左足を一閃。強烈な一振りで大きな先制点を奪う。

しかし、24分にカタールの反撃を浴びる。素早い攻撃から右サイドのアブドゥラー・アルヤジディにクロスを許すと中央でアフメド・アルラウィが跳躍。ヘディングシュートがGK小久保玲央ブライアンの頭上を越えて同点弾となる。

勝ち越しを目指す日本は38分にボックス左でボールを持った松木が相手を背負いながらもフィジカルを生かしてクロスを供給。枠を捉えれば1点というところで細谷が中央に飛び込んだが上手くボールを捉えられない。

それでもその直後にカタールのボックス際でハイボールを競り合った細谷がGKユーセフ・アブドゥラーと交錯して転倒。VARオンフィールドレビューによってGKユーセフ・アブドゥラーは一発退場の判定となり、日本は数的優位を得ることとなった。カタールは直後に攻撃の中心を担う背番号10のハリド・アリを代えてのGKアリ・ナダルの投入を強いられる。

数的優位を得て1-1で折り返しを迎えた日本は後半から松木に代えて藤尾翔太を送り出したが49分に失意の展開。日本陣内やや左でのカタールボールのFKからキッカーのモスタファ・メシャールがファーに蹴り込む。ジャッセム・ガベルが頭で合わせたボールがゴールに吸い込まれて逆転される。

ここから割り切って守備に人数を割くカタールに対して日本は藤尾の右サイドからの仕掛けを中心に打開を図る。すると67分の右CKでは山本理仁が左足で蹴り込む。ニアに走り込んだ木村誠二が頭で合わせて同点弾を奪取した。

その後も日本が人数の差を生かして攻め込んでいく中でも次の1点が遠い。最終盤に差し掛かって佐藤恵允と山田に代えて平河悠と荒木遼太郎と、攻撃のカードを切っていく。それでもスコアは2-2から動かず。負ければパリ五輪出場権を失うこととなる山場の一戦の行方は延長戦に委ねられた。

そして延長前半の101分に待望の瞬間が訪れる。藤田の縦パスを受けた荒木がボックス手前中央からスルーパスを供給。カタールDFをトラップ際で剥がした細谷がボックス右からGKアリ・ナダルの股下を抜くシュートを決め切って勝ち越し弾とする。

日本はリードして迎えた延長戦後半から山本と細谷に代えて川崎颯太と内野航太郎を投入。すると112分、左CKがクリアされたセカンドボールに川崎が合わせてカタールDFのブロックに遭う。こぼれたところを内野航が合わせて点差を広げる。

試合はそのまま4-2で終了。勝利した日本は続く29日の準決勝でU-23イラク代表vsU-23ベトナム代表との一戦でファイナル進出、そしてパリ五輪出場権獲得を争う。

■試合結果
U-23カタール代表 2-4 U-23日本代表

■得点者
カタール:アフメド・アルラウィ(24分)、ジャッセム・ガベル(49分)
日本:山田楓喜(2分)、木村誠二(67分)、細谷真大(101分)、内野航太郎(112分)

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