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プレミアリーグのシャツスポンサーを席巻するベッティングブランド: 禁止措置後の未来は?

2023-24シーズンのプレミアリーグ全20チーム中7チームがスポーツベッティングの企業とスポンサー契約を結び、総投資額は約7,200万ドルにものぼる。

全世界から注目を集めるプレミアリーグだからこそシャツスポンサーの影響力は絶大だ。そこで若者へ大きな影響を与える懸念から、ユニフォーム前面にブックメーカーなどベッティング企業の掲載を禁止をプレミアリーグが発表した。

そこでこの記事では、プレミアリーグにおけるベッティングブランドの影響力や経済的影響、ベッティング契約禁止措置の概要、欧州主要リーグとのスポンサーの比較、将来のスポンサー候補などについて詳しく解説していく。

プレミアリーグにおけるベッティングスポンサーの影響力

プレミアリーグは世界で数十億人が視聴するスポーツマーケットのため影響力が非常に強い。ベッティングブランドがシャツスポンサーとして参加することで、ブランドイメージや信頼性が瞬く間に世界中へと認知されている。

プレミアリーグ2023-24シーズンは「BK8」「Hollywood bets」「SBOTOP」「Betway」「Dafabet」「Stake.com」「W88」と、全7社のベッティング企業がシャツスポンサーを席巻している。

ベッティング企業としての信頼性向上だけでなく、スポーツを観てもらえるしお金も落としてくれるというクラブとの親和性の高さから、必然的な流れだといえるだろう。

ベッティングスポンサーの経済的影響

プレミアリーグと契約するベッティングスポンサーは莫大な広告効果を得られ、結果的に大幅な収益アップに繋がっている。

そしてプレミアリーグ側もまたベッティングスポンサーの経済的影響が大きく、総投資額は約7,200万ドルにも上り、この数字は全スポンサー収益の1/5を占めている。

まさにプレミアリーグを支える縁の下の力持ちといっても過言ではない。

問題はベッティングブランドとのスポンサー契約による社会への影響だ。世界的に広がるスポーツベッティングブームだが、賭博という懸念からベッティングスポンサーの存在に賛否があるのも事実だろう。

特にサッカー選手を応援する若者への影響が強く、ギャンブル依存症を招く原因になるとベッティングスポンサーの契約に否定的な意見も多く見られる。

プレミアリーグにおけるベッティング契約禁止措置とは?

プレミアリーグは、2026-27シーズンからクラブのシャツ胸部にベッティングブランドの広告掲載を禁止する「ベッティング契約禁止措置」を発表した。

各クラブが合意のもと、この決定は段階的に進められ、2025-26シーズンが終了するまでは現行のスポンサー契約が継続される見通しだ。

この背景には、近年問題視されるスポーツとその中継におけるギャンブル広告の影響が挙げられ、イギリス政府もギャンブル法の包括的な見直しを進めており、今後数カ月以内に新たな勧告と法律が施行される予定で、ギャンブル広告の制限が強化される可能性が高まっている。

これを受けてプレミアリーグは自主的にベッティングブランド広告の禁止を決定し、今後の規制強化を見越した先駆的な対応を取った形に。この動きは、スポーツ界における健全性を保つための重要な一歩といえるだろう。

欧州主要リーグとのスポンサーの比較

プレミアリーグと欧州主要リーグとのスポンサーを比較してみるとわかるが、シャツスポンサーにベッティングブランドが目立つのはプレミアリーグのみだ。

例えばラ・リーガは、不動産会社・航空会社・レンタカー・多機能素材事業・通信会社・スポーツ産業・金融機関など、ブンデスリーガは、靴メーカー・コンサルティング会社・保険会社・オンデマンド事業・不動産会社・通信会社・飲料メーカーなどが多い。

またセリエAは、自動車メーカー・大規模イベント名・クルーズ会社・航空会社・スポーツテクノロジー企業・通信会社などと、各欧州主要リーグでは多岐にわたる業界と契約している。

将来のスポンサー候補

ベッティング契約禁止措置により、2026-27シーズンからシャツスポンサーにベッティングブランドの名称やロゴの掲載が禁止されるプレミアリーグでは、新たなスポンサーとの契約が期待できる。

テクノロジーやエコ、フィンテックなどの業界が将来的なスポンサー候補として挙げられる。

すでにマンチェスター・ユナイテッドでは2021年からTeamViewerとスポンサー契約し、拡張現実や人工知能などの最先端テクノロジーで、サービスの向上や関係各所の仕事効率化が進んでいる。

世の流れからベッティングブランドがシャツスポンサーから消えるのは仕方ないことだが、テクノロジーやエコ、フィンテックなどを手掛ける企業との契約は、各クラブやファンはもちろん、地球全体を豊かにする大きなきっかけになる可能性は十分に考えられるだろう。

2026-27シーズンプレミアリーグに参入する新たなスポンサーから目を離せない。

※ギャンブルには中毒性があります。 自己責任を持ってプレイしてください。