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サウジリーグは代表チームに悪影響?スターだらけは「諸刃の剣。中国が証明した」と記者が分析

ワールドカップ・アジア最終予選で苦しむサウジアラビア代表について、『ESPN』の記者が分析している。

潤沢な資金力を武器に、クリスティアーノ・ロナウドやカリム・ベンゼマ、ネイマールなど次々にスーパースターを自国のリーグへと招くサウジアラビア。しかし、代表チームは苦戦が続いている。名将ロベルト・マンチーニ前監督を招聘したものの、アジア最終予選で1勝2分け1敗と結果を残せず、解任を決断。新たにエルヴェ・ルナール監督が就任したものの、19日にはインドネシアに0-2で敗れ、11月のインターナショナルウィークは1分け1敗と勝利なし。グループCの4位に転落した。

こうした中、『ESPN』の記者陣がサウジアラビア代表チームの現状を分析。「サウジ・プロリーグは代表チームに悪影響を及ぼしているのか?」とのテーマに対し、ガブリエル・タン記者は以下のように指摘した。

以下に続く

「文字通り10億ドルの価値があるテーマだ。こうした感情が、先月のマンチーニ解任につながっている。自国のリーグに突然ワールドクラスの選手を招くのは、諸刃の剣だ。過去10年間の中国サッカーをがそれを証明している」

「C・ロナウドやネイマールがいることで、サウジ・プロリーグの知名度が必然的に上がるのは確かだ。それで得た利益を再投入すれば、それに伴う商業的な利益が後押しになる可能性はある。また、チームメイトや子どもたちがトップレベルの選手から知識や経験を学ぶことができ、個人のプロ意識やフィットネスレベルに影響も出るだろう」

「だが、どんな選手にとっても、定期的にトップチームでプレーすることが重要だという事実からは逃れられない。ビッグネームでさえ、クラブで出番を得られなければ代表チームでベンチに座ることは多い。マンチーニが『選手が毎週プレーしていないという事実は、代表チームの役に立たない』と嘆いていたが、それは正論だ。おそらくだが、アジアの他のリーグでそうであるように、外国人選手の制限は簡単な解決策ではないだろうか?」

また、ジョーイ・リンチ記者は「人権問題にも関わらず来月には2034年ワールドカップ開催権を獲得するサウジアラビアだが、そのパフォーマンスにブレーキがかかっているのは皮肉なことだ。ワールドカップまで後10年、インパクトを残せるような選手を育てたいならば、何かを犠牲にする必要がある」と厳しく指摘している。

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