欧州サッカー連盟(UEFA)は、2021-22シーズンの主催大会からアウェイゴールルールを撤廃することを発表した。
チャンピオンズリーグのノックアウトステージなどで50年以上にわたり使用され、数々のドラマを生んできた2試合合計スコアが同点だった場合に勝敗を決めるアウェイゴールルール。しかし、近年ではこのルールに対して公平性に欠けるとの面から批判的な意見も聞かれるようになり、その意義について議論されてきた。
そして24日、UEFAは声明の中で「2021-22シーズンの予選ラウンドからすべてのUEFAクラブコンペティション(男子、女子、ユース)でアウェイゴールルールを撤廃するという提案をUEFA執行委員会は受理した」と発表した。
さらに、アウェイゴールルールが撤廃されたことを受け、2試合合計スコアが同じだった場合、敵地でのゴール数に関係なく、15分ハーフの延長戦が行われ、それでも決着が付かなければPK戦に突入し、勝ち上がりのチームを決めることになる。
また、アレクサンデル・チェフェリン会長は、撤廃に至った理由について「このルールのインパクトは本来の目的と逆行している。実際に、アウェイチームに大きなアドバンテージとなる失点を恐れるあまりに特にファーストレグのホームチームに対して攻撃を思いとどまらせている」と話し、公平性に欠けたルールであると続けた。
「特に延長戦で、アウェイチームが1点を取れば、ホームチームは2点を取る必要性が生まれるという不公平性に対しての批判もある。ホームアドバンテージは、以前ほど大きなものではなくなった。UEFA執行委員会は、アウェイゴールがホームでの1点よりもよりウエイトを持つことが適切ではないという考えを取り入れた正しい決断を下した」